◇BLEACH if…
おまけ
「一秋どーだった?」
八千代の分の誕生日の贈り物を手に、八番隊から十一番隊へと出勤したのだったが。
夜、仕事を終えて戻ってきた一秋は大きな溜息を吐きだし首を振った。
「久々に二人っきりで箍が外れたみたいだ…」
頬をほんのりと染め曖昧に答える。
「あら、道理で何処にも顔を見せない訳だわ」
「おやぁ、久しぶりだねぇ。そんな二人も」
一緒の食卓についていた七緒と春水も顔を見合わせた。
「……そんな、すごかった?」
「久々に」
八千代が考え問い返すと、一秋が溜息とともに頷いた。
「うわぁ…、まあ、父ちゃんと母ちゃんらしいっちゃ、らしいけど」
「…市丸さんが初体験で、驚いてたみたいだ」
「あ〜…そっかぁ」
仲の良い姿は見ていても、実際に隊に顔を出さず一日いちゃつき通す程に精力が絶倫だったとは思わなかったようである。
「親義父さんが羨ましかったみたいだ」
「え?なんで〜?」
「松本副隊長は、まだたまーにつれないんだってさ」
一秋と八千代の会話に、春水は堪らず吹きだした。
「ぐふっ…、くっ、くっ、乱菊ちゃんもじらすねぇ」
「まあ、積年の思いがありますからねぇ…」
「乱菊ちゃん、さっぱりした性格の筈だけど、あれは、そうとう腹に据えかねたんだねぇ」
「まあ、市丸さんも頭が上がらないから、余計じゃないですか?しおらしすぎて発破掛けてるみたいですよ」
両親の会話に、一秋と八千代は顔を見合わせた。
「…大変そうだな」
「大変そうだねぇ。父ちゃんと母ちゃんみたいにさっぱりしてたら、楽なのに」
「あー…そうだね」
あっさりと娘である八千代は言えることだが、一秋は苦笑いするしかない。
「まあ、人それぞれということよ」
「父ちゃんと母ちゃんもだけど、お義父さんとお義母さんも仲良しだから、あたしは良かった」
「そうだよねぇ、仲良しが一番楽しいよねぇ」
「ふふ、それもそうね」
八千代の結論に、一同笑顔で頷いたのでした。
おしまい
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