◇BLEACH if…

 所で、鉄左衛門に懐いていた子供達であるが、最初は緑に取られてしまうことに難色を示していたのだが、母の言葉に納得し現在は二人を応援している。

「射場副隊長と緑ちゃんが結婚したら、赤ちゃんがきっとできるわ。お友達が増えるのよ?七番隊で」
 同じ隊舎内に小さな友達ができるかもしれないという事は、三つ子達にとってそれは嬉しい出来事だからだ。

 この時子供達が寝静まった頃に左陣は妻に尋ねたものだ。
「……弟妹でなくて良いのか?」
「弟妹と友達はちょっと感覚が違うんですよ。私たちの時はそれこそ緑ちゃんたちが年が割と近かったのですけれど、やっぱり兄や妹とは別感覚でしたし」
「そうか…」
 兄弟のいない左陣は友人の大切さをより深く感じているので、妻の説明に納得し頷いた。

「…こほん、それで、三夏は次の子はいらぬのか?」
「ふふふ」
 自分たちの子作りは良いのかと妻に問いかける左陣に、三夏は笑みを浮かべて夫へ抱きついた。
「左陣様がよろしければ、私は何人でも」
 年が程良く離れていた為だろうか、三夏には兄弟が多いからといって嫌な思いをしたことはほとんどない。寧ろ兄弟は多い方が良いと思っている。三つ子に手がかかっていたこともあってか、左陣が何も言わないできたので自分も話題に出さなかっただけなのだ。
「そうか、できるといいな」
「はい」
 二人は微笑み頷きあったのでした。



 奇しくも京楽家と浮竹家に関わる者達が一様に想いを改めた一日となりました。

「とりあえず、親父さん達を何とかしたいな」
「それは言える。いっそ、射場さんと緑ちゃん結婚しちゃえば、浮竹隊長も七番隊に入り浸って楽になるかも」
「え〜、それはそれで、俺はちょっと嫌だ」
 双子と言えど先に妹が嫁に行くのには少しばかり抵抗がある様子で眉間に皺を寄せる。
「…それ言ったら、うちの兄共はまだまだだけど?」
「あ…」
 自分よりもはるかに年上の夏四の兄達を思いだし声を上げた。
「女の子が早熟って、こういうときしみじみ感じるよ」
 葉太は苦笑いで肩を竦める。
「覚悟しときなさい。父親が一番衝撃受けて大変だからさ」
「うん、そうしとくよ」
 こういうときに損な役回りは自分たちだなと顔を見合わせ苦笑いを浮かべあったのでした。


おしまい

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