◇BLEACH if…
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「あくまでも、私の想像なのですけれど」
 そう前置きをして、剣八とやちるを見る。
「やちるちゃんは、一般的な女性死神よりも丈夫なのではないでしょうか?昔から更木隊長と供に過ごされてきました。正直、体力など私でもやちるちゃんには叶わないと思います」
「ああ…、なるほど。一般より上にいる隊長、副隊長の女性死神よりも、まだ尚上と」
 春水が更に噛み砕いて、二人に解りやすいように言う。
「はい。失礼な言い方をさせていただけば、更木隊長は非常識と言える霊圧と体力の持ち主でいらっしゃいますが、やちるちゃんも同じかと」
「そんな二人に、常識を当てはめる方が失礼だね」
「…毎日してもいいのか?」
「やちるちゃんが体調の不調を訴えたら、ちゃんと四番隊へお見せして、指示を仰げばよろしいと思いますわ」
「そうか…」
 七緒の言葉に、剣八の表情が穏やかなものになる。
「多分…やちるちゃんが不調になるとしたら、妊娠くらいでしょうし」
「ああ?」
「あら、やっぱり考えていらっしゃらない」
「更木くーん、ボク等の子供は、愛し合った結晶だよ。この子達も、七緒ちゃんのお腹にいる子も」
 七緒は、それを見せるために自ら足を運び子供達を連れてきたのだ。
 流魂街出身の二人に、見せる必要があったのだ。
 親も家族もいない二人に。
「…できる…のか?それが」
「はい。産み月を満たせば、このお腹の子も生まれます」
 愛おしそうに膨らんだお腹を撫でる。
「あたしも、触っていい?」
「良いわよ」
 やちるが怖ず怖ずと七緒のお腹を撫でる。
「あたしも、赤ちゃんできるのかな?」
「時が来れば。更木隊長は、あなたを隣に置くことを選んだの。解る?」
「七緒ちゃん、解るの?」
「男の背中は、子供の為にあるのよ。更木隊長も、あなた自身も、隣にいることを望んだ。今空いている背中は、あなた達の子供の分と、考えるのが自然じゃない?」

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あきゅろす。
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