◇BLEACH if…
5
「…同じ気持ちを子供にまでは、味合わせるつもりはなかったよ…」
春水の苦々しい低く怒気のこもった声が、室内に響く。
女がびくりと震え、春水と剣八を見上げる。
「下手な芝居は止めるんだ」
「何を…」
「八番隊と十一番隊を敵に回しても平気なら止めないけどね…」
「はっ、俺らだけかよ」
「そうだね。後十三番隊、七番隊、四番隊もかな?」
春水は友人達だけでなく娘の夫も頭に浮かべ、頷いた。
「いこうか」
「ちぇっ、つまらねえな…」
春水は一秋を抱えて、剣八を促し、うちひしがれる女をそのままに、部屋を出た。
「一秋っ!」
「…八千代…」
布団に横たわる一秋を心配そうに覗き込む八千代に、一秋は微笑んだ。
「心配かけて…ごめん…」
八千代の頬に伝う涙を指で拭い、謝る。
「…一秋…」
「八千代…」
一秋はゆっくりと起き上がり、八千代を抱きしめて唇を重ねた。
激しく唇を求め、貪る。
「ん…ふ…んん」
八千代はしがみつき、一秋が望むままに受け入れた。
布団に押し倒されながら、唇を貪られても八千代は抵抗しなかった。それどころか、首に手を回して引き寄せる。
「ん…は…んん…」
「んん…」
ようやく唇を離した時には、二人の呼吸は荒く熱い眼差しで見合っていた。
「八千代…」
「一秋…」
無理矢理引き裂かれた恐怖感から、二人はきつく抱き合い再び唇を重ねる。
だが、今度は抱き合い口付けを交わし合うだけでは抑えられず、互いの温もりを求めて、死覇装の中に手を差し入れた。
八千代の手が襟元から入り、肌に直接触れる。一秋も触発されて襟元から手を入れ、小さな膨らみを手の中へ納めた。
せわしなく肌を探りあいながら、口付けを繰り返す。
唇が腫れぼったくなりながらも、止められない。
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