◇BLEACH if…
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 八千代は鉄左衛門と緑と、混雑を理由に一秋を一つのテーブルに押し込め、エプロンを取り自分も席に座る。

 八千代の代わりに慌てて来た級友に、皆を紹介する。
「七番隊副隊長の射場さん、彼女の緑ちゃん。こっちがあたしの彼氏!約束通りちょっと休憩もらうね!」
「了解〜」
 予め約束していたのだろう。頷きあう。
「あ、一秋後で見世物になってね」
「はいはい」
 苦笑いで返事する一秋に、緑が面白そうに瞳を輝かせる。
「何よ、一秋君。妹や私達の時はそこまでしてくれなかったくせに」
「それこそ、妹と彼女の差って奴さ」
「ね、ね、それよりさ、何時から?」
 八千代が身を乗り出し、鉄左衛門と緑を問い詰める。

 緑が経緯を語り、鉄左衛門が頷き、時折八千代が一秋が口を挟む。

「うう〜ん、これで女の子片思い組は皆片付いたねぇ」
 話を聞き終え、八千代が腕を組み大きく頷く。
「そうね。後はうんと小さい子ばっかりだし…」
 緑がちらりと一秋を見る。
「夏七も南槻も、まだまだ早いっ。おらんでいいっ」
 可愛い末っ子と姪っ子に言い寄る虫はいらぬと、きっぱりと言い切る。
「まあ、そうじゃのう」
 南槻は鉄左衛門も可愛がっているので、一秋の気持ちはよく解る。

「一秋君って、なんだかんだいって京楽隊長の子供だよねぇ。十一番隊に染まってるようで、こういう時は親子だよねぇ。そっくり」
 緑が目を丸くし肩を竦める。
「まあ、そりゃあ。可愛いからね」
 実際三つ子達は可愛い。少し実家を離れつつあった弟妹達も、ちょくちょく顔を見せるようになっている程なのだ。



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