◇BLEACH if…
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「一回だけじゃないのは、嬉しかった。だけど、流石にこれ以上はあたしだって勘違いしちゃう…」
「やちる」
「乱菊ちゃんが言ってたの本当だね。体が一緒になると、欲張りになっちゃう」
「いいじゃねぇかそれで」
「良くないよ!」
やちるは頑なに首を振る。ずっと16の誕生日だけだと思いつづけていた結果なのだろうか。
「…やれやれ、説明とか苦手なんだがな」
剣八はやちるを降ろし、髪を掻く。ずかずかと部屋に上がると、卓の前にどっかりと腰を下ろし、やちるを手招きする。
「……」
やちるは黙って剣八の正面に座り、俯いた。
「あのなぁ、欲張りになったのはおめぇだけじゃねぇんだぞ?俺にだって独占欲くらい存在する」
不機嫌そうに溜息を吐きつつ、面倒臭そうに言葉を繋ぐ。
「俺がやちるを手放したくねぇと思ってることは考えねぇのか?」
「……剣…ちゃん」
「やちる」
剣八は腕を広げて、やちるの特等席をあけて促す。
「剣ちゃん!!」
やちるが剣八の腕の中に飛び込み、首にしがみつく。
「いいの?本当に?いいの?」
「ああ」
苦笑いを浮かべてやちるの頭を撫でる。
「嬉しい…」
ほうっと息を吐き、耳元で囁くように言われ、剣八はブルリと身を振るわせた。
「剣ちゃん?」
「たまんねぇな」
「え?」
「今の声、色っぽかったぜ?」
にやりと口の端を上げてやちるを横目で見る。
「……剣ちゃんの目、いやらしい〜」
剣八の視線とぶつかったやちるはつい何時もの調子で返してしまった。だが、それが間違いだったと気が付いた時は、既に剣八の膝の上にひっくり返されていた。
「惚れた女に、色っぽく誘われて勃起ねえ男はいねえってことだな」
剣八は楽しそうに、やちるの着物の裾を割り手を滑らせる。
「!え?剣ちゃん!?」
「流石に今朝までしてただけあって、まだやわらけえな」
剣八は遠慮なく指をいれていく。
「あっ!ちょっ…剣ちゃ…」
「今日も眠らせねぇぜ?」
やちるの耳元で囁き、舌で耳をひと舐めする。
「ひゃん!!…今日もって…」
「覚悟しな?」
「ちょっ!まってっ!」
「いんや、待てねえな」
「うそーーー」
そして、この日も宣言通り、明け方まで剣八はやちるの中に居つづけたのだった。
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