◇BLEACH if…
反応4
◇十番隊で。


「ご機嫌ね。三夏」
 満面の笑顔で、書類を抱え廊下を歩く三夏を見つけ、乱菊が声を掛けた。
「はいっ、松本副隊長っ!お父さまに無事許可をいただけました」
「あら、おめでとう!良かったじゃない」
 三夏が嬉しそうに幸せそうに、報告をすると、乱菊は知っていたらしく笑顔で頷き返した。
「ありがとうございます」
「何の話しだ?」
 女二人で盛り上がっていると、そこへ冬獅郎が通り掛かった。
「あ、日番谷隊長、お早ようございます」
「お早ようございます。日番谷隊長」
「おう、おはよう」
「三夏が、京楽隊長と七緒から、交際する許可をもらったんですよ」
 挨拶を交わすと、乱菊が冬獅郎へと報告をする。
「……良く、許したな…」
 春水の親馬鹿振りは有名すぎるほど有名であるし、何より冬獅郎自身、愛娘がいる。それゆえに、三夏が交際を春水に認めさせたと言う事は驚愕に値することであった。
「はいっ」
「そりゃもう、狛村隊長相手で断れる人がいたら見たいですわね」
「…何っ!?狛村なのかっ!」
 再びの乱菊の発言に冬獅郎が目を剥く。
「はいっ。長年の片思いが実りました」
「そ…そうか…」
 幸せそうに微笑み報告する三夏を冬獅郎は、眩しいものをみるように、目を細めて見、どもりながらも返した。
「日番谷隊長としては、杏ちゃんを思わず考えちゃったり?」
「言うなっ!考えないようにしてるんだっ!!」
 乱菊の要らぬ突っ込みはどうやら図星だったらしく、冬獅郎が凄まじい目つきで睨み怒鳴り返す。
「あらぁ、女の子の成長は早いんですよ?」
「はいっ」
「…くっ…」
 乱菊だけなら反論のしようもあるが、素直な三夏にまで頷かれ、冬獅郎は悔しそうに二人を見、踵を返した。
「あら、日番谷隊長どちらへ?」
「家だ!!」
 笑いながらも乱菊が声を掛けると、冬獅郎は振り向きもせずただ一言返し、去って行った。

「あはは、図星だったんだ」
「あ。そしたら今頃お父様とお兄様達、夏四のところに、行ってるのかな?」
「そうかもしれないわね」




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あきゅろす。
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