◇BLEACH if…
7
翌朝−−。


「あれ?隊長、副隊長は?」
 翌朝、一人出勤してきた剣八の姿を認め、一角が問う。
「寝てる」
「副隊長がっすか?」
「ああ」
「何かあったんすか?」
「ん?まあ、ちょっとばかり熱だしてな」
「珍しい、後でお見舞いにでも…」
「いや、来なくていい」
「は?」
「来るなっつてんだ」
「…はい」
 すごむ剣八に、一角は思わず頷く。
「2、3日休ませる」
「…はい」


 昨日はやちるの誕生日であったことは、一角もわかっている。何かあったのだろうかと、思うが何があったのかまでは解らない。剣八の不機嫌そうな表情から、喧嘩でもしたのだろうかとも思った。
 2、3日掛かるくらいに、やちるが拗ねたのだろうと見当をつけた。そうなると、剣八も2、3日は機嫌が悪いということだ。これ以上悪化しないよう、何も聞かないことにした。


 その日、剣八は黙々と書類仕事を珍しくこなし、更にはやちるの書類仕事までこなしたため、一角の見当違いの推察は自然に十一番隊の皆にも浸透してしまったのは言うまでもない。


 剣八の帰り際、隊員から包みが差し出された。

「何だ?」
「あの、副隊長に隊員一同からのお見舞いっす」
「……ああ」


 剣八はあえて訂正することなく、包みを受け取り無表情に去っていった。

[*前へ][次へ#]

7/13ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!