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小説(短編&ドール小説)
紅茶専門喫茶店『ドミール』2


「いらっしゃいませ」
 片付けを止め、来店客を歓迎する。

「こんにちは、うてなさん」
 落ち着いた雰囲気を漂わせながらもミステリアスな魅力を持つその男性の名は『閃琅(せんろう)』。

「あ、閃琅さん、お久しぶりですね」
 常連のようで親しげに返す。
「いつものですね?」
「はい、いつものを」
 それだけの会話で、うてなは裏へと消える。

 閃琅はカウンターの椅子に座り、うてなを待つ。
 既にいた女性客は閃琅に目を奪われ、お喋りやケーキを食べる手を止めて見入ってしまっていた。
 自分たちの周りに決していないであろう、閃琅の抜群のルックスにぽーとなり、夢心地な顔をしている。



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