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ため息を飲みこんでサンジは表情をでれりと溶かし、先に席についているナミとロビンに飲み物を運ぶ。珈琲と紅茶をそれぞれ目の前におくと、フルーツをふんだんに使ったパウンドケーキをさし出した。





「本日のレディ限定スイーツはとれたて果実のパウンドケーキ、クリーム添えです」
「美味しそうね」
「ありがとサンジくん」






笑顔で賛辞の言葉を送る麗しの女性陣に「幸せ絶頂!」と崩れた顔で回る。鼻を伸ばしてだらしがない。慌ててナマエの目を隠すウソップに失礼なと思いつつ、不満げな顔で文句を言う船長を含むその他野郎どもにガラスの器をさし出す。中は全て空だ。

それにとうとうブーイングをするルフィにうるさいと睨み、不思議そうにスプーンをくわえる小さな子供に笑みを向けながら「よく見とけよー、ナマエ」と、銀のボウルとおたまをかざす。そして、中身を掬って皆の器に平等に何かを注ぐ。





「なんだこれ?」
「フルーツ…ってこれだけかよ!」
「そう急かすな、」






まあるくカットされたいろんな果物と、歯ごたえのある薄い色のゼリーだ。それに不満だと叫ぶウソップににやりと笑って、サンジは冷蔵庫からドリンクをとり出して、跳ねないように優しく注ぐ。しゅわしゅわと泡立つ透明の液体に「おお!」と歓声が上がる。








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