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infinity†
02

ぽけーっとしてたせいか、コツンッと頭を軽く叩かれるまでずっと左手を見つめていた恢
頭を叩いたのは、灰悸だった。


「お前、なにポケッてしてんだよ
病んでる奴っぽいぞ」

「はぁ。別にいいだろ? 俺だって空想世界に行ってみたい時だってあるさ」

「はいはい、そうですか」


恢の前の席の椅子に勝手に座り、笑う灰悸
恢は若干、呆れ気味なため息をする

そんな時


「傴澄 恢!!!」


恢は呼ばれた

嫌々ながらも呼ばれた方をみると、ソコに立っていたのは以下にも柄の悪い少年が1人
イライラな表情を見せながら、仁王立ちで立っていた


「………お前、アレか。
俺が朝、片付けた連中の頭…か」

「飲み込みが早いな…だったら、その先もわかってるよな!!」


―ドガンッ。

不良の頭が近くにまで来た恢に拳を降り下ろした時…
不良の足元に、小さな浅くないが深くもない穴が出来た

恢の姿が見当たらない。


「…チッ。逃げたか…」

「アンタが重力≠フ使い手だとしても、逃げなんかしないよ」


不良の言葉に答えるように逆さになって不良の背後に現れ、声をだしたのは恢だった


「(いつの間に…!!)」


思わず、振り向き1歩下がる不良

その表情を見た時、恢の眼が光る

瞬時とでも言えるような速さでぶら下がってた天井から足を外し、床に手をつく…その時、身体を捻り不良を蹴り飛ばす

蹴り飛ばした後、恢はストンと床に足をつける

不良はその行動が瞬きする瞬間でおこったコトなので眼を見開くしか出来なかった


「アンタの弱点は丸分かり。ソレなりの対処をすれば、俺が勝つ…
アンタの部下みたいに、俺に負かされて教室の壊れたトコロを弁償するか
俺に今すぐ謝って教室の弁償…
ドッチが良い? 選ばせてやるよ」

「(確かに…アイツはあの(不良の)山をつくった張本人、簡単にはいかない…ノーマルだったらな!)まぐれは1回きりだぜ!!」


また重力を固めた拳を恢に向かってふる


「今まで俺は、色んな重力使いを見てきた
そのなかでもアンタは1番弱い
この意味わかる?」

「っっ!!!」


音もなく不良の背後をとり不良の肩を掴んで宙に浮く恢

バキッと鈍い音が聞こえた

恢の蹴りが容赦無く不良を蹴り飛ばしたからだ


「(今まで≠セと?! コイツ…ノーマルじゃねぇのかよ!!
じゃあいったい…………まさか…能力者!!)」


不良は壁につけられるまで、考えた

ソレが分かったのか、恢の口端はニッと上がった


「俺は時≠フ能力者、傴澄 恢だ…覚えとけ」


そう言うと一瞬にしてケリをつけた…。


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