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infinity†
03

『唖兎(アト)ー唖兎(アト)ー、猫にゃんが居る!』

『ホントだー! 猫にゃん可愛い!』

『にゃ〜』

『あっ猫にゃんだめ! ソッチは道路!!』

『唖兎(アウ)!! 駄目ッ!!!』


キィーーン……










「唖兎(アト)…」

「っ……? 恢…くん?」

「そうだよ…大丈夫?」

「アレ?なんかあったっけ? ごめん、何も覚えてなくて…」

「えっ、あ…そうなの?
じゃあ無理に思いだそうとしなくていいからな? 唖兎(アト)が廊下で頭痛をおこしたから俺が運んできたんだ」

「そうだったの? ありがとう」



クスリと微笑みお礼を言う。
恢はソッと唖兎(アト)の額に置いた濡れタオルをとる


「どう? まだ痛い?」

「うぅん、大丈夫…
ありがとうございます」

「うぅん、俺は大丈夫、唖兎(アト)はあまり無理するなよ?」

「うん…。」


微笑む恢にほっと安心感を感じた
すると、身体が軽くなったような感じがした


「もう教室行こう…アタシはもう大丈夫だから」

「…………そう、なら行こうか」


微笑むがどこか安心させる唖兎(アト)の笑顔は「大丈夫」と言ってるように見え
恢は断るコトは出来なかった










男子寮―。

もう授業は終わってて、教室からバックを取った後に、唖兎(アト)を寮まで送り寮に帰ってきた恢


「ただいまー」

「うぃ〜っす、恢ちゃんお疲れちゃ〜ん」

「ぅ…クサッ!」


寮の入口、まず通る広場で、恢は灰悸に抱きつかれた

灰悸からは未成年というのに酒のニオイがニオうので恢は思わず背負い投げをしてしまった


「ってぇ、何何? 恢ちゃんツンデレ!?かわゆい〜〜!!vV」

「キモいっ!!」


投げ飛ばされても尚、抱きつこうとしてくる灰悸に

回し蹴り

踵落とし

アッパー

などを灰悸に打ち込む


「かぁい〜〜痛いよぉ〜ん」

「誰か助けてーー!!!」


恢は青ざめながら抵抗する


「灰悸、止めろよ」

「死斗!」


灰悸の暴走を止めたのはいつも寝てたりあくびしたりして、のんびりマイペースなイメージの死斗だった

恢は「俺を助けてくれる!」と希望で瞳が輝く


「止めろよ灰悸

俺、寝れねぇだろ

「死斗ーーー!!!(泣)」


恢の希望は半分叶ったが半分叶わなかった

まぁコレは欲なのか…。

と自分に言い聞かせため息を1つ溢した


なくなく離れてくれた灰悸は、ぶつくさ言いながら背中や頭などを擦りながらまた酒に手を伸ばす


ココは不良の溜まり場か?


なんて心の中で呟いても誰も返事は来ない


恢は不意に今日の唖兎(アト)を思い出した…
大丈夫だろうか?
と不安で心配しながらも、恢は酔っ払い共に囲まれているしかなかった


「えへへ、恢〜今日は俺んトコロであっつーい夜を一緒に過ごさない?」

「少し頭冷やせよ〜
その変態っぷりをコンパでも隠さねぇから女子達からはびんみょ〜なモテぐあいだろ?」

「うるさぁーい!! 恢や銀がみんなとっちゃうからいけないんだろ!?
俺なんかは夜のテクニックにかけてるんだから!!」

「下ネタでそんなムキになんなよー!!」





「テメェ等離れて話せーーー!!!」


大きい男子寮に恢の声が響いた


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