infinity†
03
「へぇー、恢も変わってんだなー」
「ぁ、でもアレ隠すためってのもあんじゃねぇのか?」
「うん、あるあるー」
ニッコリ笑いながら、恢は次々と質問に答えていった
銀はソレを遠い眼で見ながら近くにいた男子生徒に一声かけ、部屋へと向かうエレベーターへと乗り込んだ
「アイツ…ホントにわけわかんねぇ…」
銀が部屋に入り、まず最初の言葉がコレ。
アイツ…とは恢のコトだ
アイツは中等部1年の時、たまたま違反者狩りのパートナーになった
第1印象は弱そう
だって、アイツ…俺と初めて会った時、「はじめてなんだけど、よろしくな」って挨拶をしやがった
だから俺は勝手に呆れて、兎に角足手まといにはならない奴で居てくれと願った
そんで、目の前に違反者が現れて「アイツにしよう」と俺が言って
次に気づけばアイツは、凄い殺気をまとい凄い殺気だった眼で違反者の残骸≠睨みつけていた
能力的にも世の中的にも、違反能力者を殺す法律はない
学園からも、「やむを得ない時は殺しても構わない」と言われているが…
アレは やむを得なかったのか…??
まず俺は「アイツにしよう」って言った後に……何秒後に…あんなアイツをみた?
俺の感覚だと、0秒だ
そしてアイツは、初めてにして違反者狩りを中止された
いったいアイツは何をしたんだ?
ってか、今のような馬鹿してるアイツとあの殺気ビンビンのアイツは、ホントに同一人物なのか?
「………はぁ…頭を冷やそう」
ため息のような深呼吸をし、外服から、部屋服に着替えベランダに出る銀
「うっす、銀♪」
「恢…」
ベランダに出た銀に声をかけたのは、恢…
しかも片手にビールっぽい飲み物
「お前ソレ…」
元々ベランダが近いので、端まで行き向かい合えば、もう普通に話してるんじゃないか…
みたいになる
「コレ? こどもんビール! 死斗がいらないっていうからいっぱい貰ってきたから銀も一緒に飲もうぜ!
今から乗り込むから」
「はいはい。ソレで俺には飯とかほんものの飲み会みたいにつまみ用意しとけってか?」
「おう! じゃ、またあとでなぁ♪」
そう言って言うコト言ってベランダから姿を消す
すると、いきなり玄関が開く
「恢様参上!!」
「……うるせぇ」
靴を脱ぎズカズカ入ってくる恢の手を見ると、こどもビールが数十本も…
「いいじゃねぇか! ほれ、飲むぞ!!」
「はいはい」
ハイテンションな恢にクスッと笑ってしまう銀
ベランダから中に入ると、冷蔵庫からいろいろ取り出し机におく
「まぁコレで良いだろ」
「うはぁい、すげえ持ってんな!」
「料理の材料に使うのもあるからな…」
「ふえー、そっか」
など話ながら、恢は用意されたコップにこどもビールを流し入れる
ソレから学校の話などをし、地味〜に盛り上がった。
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