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寝坊の理由
「はるかぁ」


「ん?」


「ぎゅってして」


「えっ」


「はやくう」


「い、いいの?」 


「ちゅーもして」


「え、ほんとに?」


「んー」


「ちょ…じゃあ…」










「夢かよ…」


しかし不思議な事に勃起してない。


「ついに朝だちもしなくなったか」


僕は好きな人を性的な目で見れない。


シロが好きだ。


口では可愛くない事ばかり言うけれど、


彼女の中身は限りなく白に近い。


今日は久々に可愛いシロが見たいな。


さっきの夢のせいか?


僕はまた眠りに墜ちた。








どのくらい眠っていたのか。


多分、1時間くらい。


まだだ。


携帯電話のバイブレータは止まらない。


着信:シロ


僕は布団の中でにやにや笑った。


しばらくして着信は無くなった。


それでもまだ僕は布団から出ない。


普段起きているはずの時間から三時間が経過した。


そろそろか。


僕は静かに部屋を出て、シロの部屋へ。


なるべく音を立てないように鍵を回す。


カチャ


シロは眠っていた。


あぁぁ可愛い。


黒いワンピースのはだけた裾を直す。


しばらく寝顔に見惚れていたが、


少し躊躇った挙げ句その唇にキスをした。


一度目は軽く。


起きないので無理矢理顎を開かせ、舌を入れてみた。

「んぅ」


彼女は呻いたが目は開かない。


キスが返ってくる。


無言のまま舌を絡める事に没頭していたが、


突然唇が離された。


「なんで来なかったの」


黒目に吸い込まれそう。


「ごめん、寝てた」


「いっぱい電話したのに」

「寝てたから…」


「心配した」


シロは僕の首をがっちり抱え込んだ。


「いなくなったかと」


「ごめんね」


彼女の後頭部を撫でる。


かなり長い時間そのままでいた。


腕が疲れたのか、首が解放される。


シロのおでこに、自分のおでこをくっつけて言う。


「ねぇシロ」


「ん?」


「キスしていい?」


「もう嫌」





…正夢では無かったようで。

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あきゅろす。
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