Comprensione（伊日）
「Sei un inetto!」
無下もない一言。
そしてふふ、という笑い。
見下ろされている感覚。
目だけが光っているように見える。
その表情に欲情する己はＭなのだろうか。
（嗚呼愛しい愛しい愛しい狂おしい愛しい愛しい狂っているのは誰か愛しい愛しい愛しい壊したい愛しい愛しい自己満足愛しい自己所有離したくない愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい暴言嗚呼愛しい哀しいサヨウナラ）
「聞いてますか？ふふふ、貴方は無能ですよ！」
何が楽しいのか分からないが狂ったように笑い続ける。
「ねえ、フェリシアーノくん。」
こんなわたしはいやですか。
そのつぶやきに目を見開く。そこに本音を感じた。いや、本音だろう。
結局は狂いきれない道化なのだ。
目を閉じて、一回深く息をつく。
「菊は、大丈夫。皆が菊の敵になろうとも俺がいるから。もし菊が独りになる時があれば俺がなんとかして菊のところに行くから、菊はそのままでいてくれればいいよ」
笑顔と涙。
（嗚呼解ってない分かってないそういうことではなくてただ辞めてくれと言ってほしかったそれすらも叶わぬというのかこれではどちらが残酷なのか分からないではないかだから無能だと言ったのに嗚呼この世界は矛盾の上に成り立っているだからサヨナラ）
「ねぇ菊笑って、菊には笑顔が似合うよ！」
「…………」
Comprensione
矛盾を孕み生き行くが生きるものの運命ならば。それは果て無く邂逅などは有り得ぬということ。いきるとはそういうことなのかも知れない。
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