女の子だったら

テセアラには便利なものが沢山ある。例えば雑誌とか、色々シルヴァラントにはない文化を持つ。
しいなやプレセア、リーガル、ゼロスはさも当然といったようにそれを手にとって見るが、
コレットやジーニアス、ロイドたちにとってはそれは物珍しく手にとって騒いでいた。
リフィルにいたっては、昔見たことがあるのか懐かしいわと呟きながらページを捲ってゆく。

特にテセアラの貴婦人向けの雑誌が多く、コレットは1ページ1ページを見るたびに歓喜の声をあげていた。
ファッションにうるさい女の子はこういうのが好きらしい、前に何となくゼロスにいわれた気がするロイドはああ、まさにその通りだなと思った。

「女の子って大変だよな」

そう呟くと、しいなが呆れたようにロイドに返した。

「これが普通なんだよ!」

普通か、普通ってそうだよな。
普通なら、コレットはイセリアで普通の女の子で。
普通なら、リフィルはイセリアで変わらず教師をしてて。
普通なら、しいなはミズホで次期頭領として活躍してて。
普通なら、プレセアはオゼットで妹と父親と楽しく暮らしてて。

「俺が女の子だったら、どうだったかな」

へへへ、と笑いながらロイドは笑った。
もし女の子だったら剣は多分やらなかったかもしれない。
その代わり、勉学に励んだかもしれないし、料理に励んだかもしれない。
どちらにせよ、男として歩んできた人生の180度違う道。
どうなるかぐらいは想像してもいいよなと、思ったまさにその瞬間。

なぜかパーティ全員が少し強張った表情でいっせいにロイドの方を見た。
何だか少し怖いその視線にロイドは怯んでしまう。

「…な、なんだよ」
「ロイドが女の子だったら…」
「間違いなくあのクソ天使さまが黙っt…あぎゃー!!!」

突然降り注いだ光の雨にゼロスがやられた。
その様子を見てリーガルが苦笑いしながら訂正するように答えた。

「ロイドはそのままが一番だな…」

そうね、そうだね、そうですね、と一斉に頷く一同。

結論。
ロイドは女の子じゃなくて良かった。
…何故なら死人が多くでるから。


***
パーティ一同がDイドさまに攻略済!だから女の子ロイドにときめいてしまうんですね。
もしおんなのこだったらそりゃものすごい箱入り娘でしょうね。
ていうか箱から出してもらえなさそう(笑)一生パパンの元(笑)

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あきゅろす。
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