路@
〜路編〜
今日で先週行ったテストが全て帰ってきた。
今回のテストで前期の成績が決まると言っても過言ではない。
そんなテストの解答用紙を見て、私はいつも通りの結果に落胆する。
『はぁ、今回も駄目だったなぁ…古典』
放課後の教室、一人残ってテストの見直しをしていた私はまた溜め息をつく。
他の教科は勉強すればそれなりの点数は取れる。
しかし、古典だけは一向に成果が出ないのだ。
何がいけないのだろうか。
と考えていた時、ふいに教室の扉が開いた。
♪路「あ、庄司。まだ残ってたのか?」
『路先生』
♪路「ちょうど良かった。時間あるかい?」
『え…あ、はい……』
路先生は2年C組の担任。
人当たりの良さと、二児の父には見えない甘いマスク、とろける笑顔で女生徒に大人気。ファンクラブがある程だ。
かくいう私もファンクラブメンバーだったりする。
そんな路先生とこんな状況。普通だったら手放しで喜ぶのだが、先生の担当教科は……古典。
そう、私の苦手な古典だ。
だからテストの事で何か言われるのかと内心びくびくしている。
そんな私の心を知ってか知らずか、先生は話を切り出した。
♪路「その…庄司、君は古典が嫌いか?」
えっと……
⇒『いいえ』
⇒『苦手なだけです』
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