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蒼紅
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卒業式。
高校の3年間というものはあっという間に過ぎて、楽しかった高校生活も本当に終わり。
ヒノエと別れてしまうのは正直寂しいと感じるが、恋人同士なのだからこれからも今まで通り毎日とは言わなくても会える。だから将臣はそれほど深刻には考えていなかった。

「まだみたいだな」

学校で一番大きくて目立つ桜の木の下で、待ち合わせ。
そしてヒノエの第2ボタンを絶対に貰うのだと心に決めている。女じゃあるまいしと思うのは山々だが、ヒノエが相手なら別だ。彼のものを誰にも渡したくない。
と、少し離れた場所にヒノエの姿が見つけ、思わず手を振れば振り返してくれた。



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