05
その後もおばさんからの虐待は続いた。
「貴方達が双子だっていう事は黙ってなさいって言ったのに言ったのね!?」
「っ・・・」
総悟はその後も私を庇い続けた。頬が真っ赤になって腫れるまで。
総悟は泣きたいのを我慢して、耐えていた。
もう限界だ。そんな総悟の姿を見ていられない。
『おばさんっ、殴るなら私を殴って!』
私は自らおばさんの前へ出た。怖くて声は振るえ、足も手もガタガタだった。
そこへおばさんの息子、雄太くんが来た。
「ママ、総悟兄ちゃんと美咲姉ちゃん痛い痛いだよ」
雄太くんは4歳で、私達の事を本当のお兄さん、お姉さんだと思ってくれている。
でも、私達は雄太くんの事を見るのがはっきり言ってつらい。
私達が両親を亡くしたのが4歳の時だから。
甘えたかった。暖かい両親の愛に包まれたかった。
銀ちゃんやトシくん、晋ちゃんや退にも会いたい。
でも、目の前にはお母さんにベッタリの雄太くん。
羨ましかった。そんな光景を見た私は泣いてしまった。
『お・・母、さん・・・。会い、たいよ・・』
「・・・美咲」
そんな私を総悟は優しく包んでくれた。
そして、私を抱え部屋へと連れていってくれた。
『総悟・・・いいね、雄太くんは。お母さんと一緒で・・』
「そうですねィ」
その後、私達は静かに泣いた。気が済むまで泣いた。
*翌朝
私達は泣きながら寝た為、目をパンパンに腫らせていた。
それをお互い見て、笑いあった。
朝ご飯を食べるべく、階段へ行った。
するとそこには、朝ご飯と救急箱が置いてあった。
その救急箱の上には、手紙があった。
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総悟くん、美咲ちゃんへ
おはよう。昨日の事はママから聞いたよ。
大丈夫だった?
ママも頭に血が上ったらしくて・・
ごめんね。
でも、何かまだ怒ってるみたいだから
気をつけてね。
あと、その救急箱で治療してください。
お大事に・・・
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おじさんからだった。
おじさんは何かと、私達に優しくしてくれる。
この前だって、おばさんに内緒でに服を買ってくれた。
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