02
「お前、親死んだんだろ?」
同じクラスの女子から言われた一言。
私を狂わせたのはその一言で十分だった。
『・・よ・・』
「は?」
『何よ!あんた達に何が分かるっていうの?』
私は、もう何が何だか分からなくなって、椅子を振り上げていた。
「・・・美咲!やめなせェ」
総悟が止めてくれなかったら、たぶんやっていただろう。
「あはは・・・、何?親死んだら総悟くんに優しくしてもらえるんだぁ・・・あーあ、親なんて死ねばいいのに」
『総悟・・・、もう嫌だよ』
「我慢しなせェ、美咲」
総悟も怒りに震えていた。涙をこらえ、必死に耐えていた。
それでも、その女子達の苛めは続き痣も増えてきた。
「美咲、その痣・・・」
『な、なんでもないよ!転んだだけ』
悲しいときも辛いときも、笑ってみせる美咲。
笑顔が泣いてる・・・。
今日も何時ものように呼び出されて屋上にいた。
「何とか言えよ!」
『・・・』
私は喋らなかった。
もう、どうでもいいや・・。
生きる意味なんて私には無いんだよ
「また、総悟くんと登校しやがって!」
『・・ぅっ』
おなかに激痛が走る。
その時――・・
いきなり、屋上のドアが開いた。
「誰だよ!?」
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