04
銀ちゃんはトシくんと同じでお母さんの弟さんに預けられたとおばさんが言っていたがトシくんはどうしたのだろう。
『ねぇ銀ちゃん、トシくんは・・・?』
「あ?あいつァ、今警察やってるって聞いたっけな」
『警察・・・?』
「あぁ、俺達の親父って警察だったんだよ。美咲覚えてるか?俺達兄弟は皆警察になって美咲を守るように親父に言われてたんだ。あいつ、親父との約束を果たして警察になってる、俺はプーだけどな」
知らなかった。
お父さんが、そんな・・・
はっきり言って、4歳だった私達の頭の中には両親の記憶が少ない。
いいな、銀ちゃん達は覚えてて・・・
『・・・あれ、総悟は?』
「晩御飯作ってる」
台所の方を見てみると、総悟が何かを作ってた。
総悟も私と同じで家事が出来て、おばさんの手伝いもよくしてたな・・・
「美咲、ちょっとその皿取ってくだせェ」
『うん、ちょっと待ってね』
美咲と総悟が楽しそうにおかずをよそっている様子を銀時は微笑みながら見ていた。
銀時と美咲達が別れた時には幼かった美咲と総悟。
でも今自分の前には成長した姿。
厳しい家庭で育てられた美咲達に笑顔は無いかと思っていたが幸せそうに笑っている。
銀時ははっきり言って美咲達を引き取ってよかったのか、と思っていたが心配する必要もないだろう。
銀時はよいしょ、と立ち上って美咲と総悟の元に行った。
「うまそうじゃねェか、総悟」
「男の料理でさァ」
『銀ちゃん、つまみ食いはダメだからね?』
「わーった、わーった」
今日の晩御飯は男の料理「焼き蕎麦」だった。
そして、総悟にトシくんの話をすると、総悟が意外な事を言い出した。
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