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第三の国
二人目の犠牲者6

目を開いても、そこはわずかな月明かりの光と最小限に灯された松明に照らされてただけの暗い部屋だった。冷たい床の感触と誰かが息を潜める気配がした。


(……あれ!?俺、どうしたんだろう!?)


頭が重くクラクラとした。立ち上がろうにも体にうまく力が入らない。


「……どこ……!?」


見覚えのないその部屋は割と広く、ほんのり酒の匂いがした。薄暗い中で目にした木箱にはリコッタで有名な蜂蜜が保存されて、貯蔵部屋か何かだろうとボンヤリ考えていた。



「おやおや、やっとお目覚めかい!?くひひっ」



その声に、やっと自分の置かれた状況を思い出すことが出来た。慌てて立ち上がった俺の反応を逃さず、二人の監視が即座に前に立ちはだかる。



「くひひっ。悪い子だ。ダメだよ、逃げちゃ。可愛い可愛い私のチェダー」



高砂が俺の体の隅々まで視線を走らせる。まるで目で撫でるかのように、無遠慮に。



舌舐めずりをしている。実際にその動作をしなくとも、目の前にいる男は確かにそうしていた。



「さあ、一緒に楽しもう。もうこれ以上は、待ちきれない」



目を輝かせ、どこか常軌を逸した高砂の笑みはひどく不気味で鳥肌が立った。



「やめろっ!!放せ!!!」


「くひひっ。何も怖いことはないよ」


二人の監視によって羽交い締めにされた俺は、力の限り暴れた。


相手の腹を蹴り、顔を引っ掻き、身をねじって何とか逃走を試みた。だけどそれだけでは、ガッシリとした骨格を持つ力強い男たちの手からは到底逃れられなかった。



「ハァ……滑るようなこの手触り、堪らんな。くくっ」


高砂のぶくぶくと肥え太った手が、服の中に侵入する。徐々に這い上がっていく十本の指に恐怖を感じた。



「イヤだ……触るな。放せ!!放せよ!!気持ち悪いっ!!」


俺が動かないように体を締め上げている監視たちにも高砂にも噛みついたが、全く相手にされず無駄な抵抗に終わった。


「あっ……くっ……」


高砂が俺の乳首を引っ掻いた。


「くっひひ……どうだ、気持ちいいだろう!?んっ!?これはどうだ!?」


高砂は休みなく俺の乳首を摘みあげると、立ち上がるまで丁寧に指の腹で揉み込んだ。



「はぁ……やめろっ……んぁっ……は……放せ!!」


弄られ続ける突起が、擦れて鈍く痛む。脇に立つ監視たちの息も荒くなり、俺を掴む力が強くなる。


更なる身の危険を感じた俺は、何とかこの最悪の状況を打破する策はないのかと辺りに注意を注いだ。





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あきゅろす。
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