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第三の国
リコッタの奴隷3

額から幾筋も汗が流れる。


乾燥した唇を舌で潤わせ、俺は小さく息を吸い込むと低い声で高砂に凄んだ。



「汗くらい拭かせろよ」



松明に浮かび上がった高砂の丸い顔は青くなって一瞬怯んだが、次の瞬間にはこみかみに青筋を立てて怒りの表情を作り出した。



大きな弧を描いて今度は足めがけて連続で鞭が飛んでくる。


その衝撃に思わず片膝をついてしゃがみ込むと、俺は誰にも気づかれない位の小さな舌打ちを打った。


(……ちっ。)



「くっ……ひひっ。おい縮こまってどうした!?んっ!?随分と痛そうだなゴーダ!!」



(このハゲ…調子に乗りやがって!!)




「うひゃひゃっ。あぁー、堪んねぇなぁ。弱い者イジメはよぉ!?」


そう言いながら高砂は今叩いたばかりの俺の背を足で何度も蹴りつけた。





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