微妙な夢の話とおやつ+α
途轍もなくリアリティのある夢を昨日見たんだけど非現実的な眠りの中の世界で起こった事をリアリティなんて表現するのは若干おかしいのかもしれない。あれは本当の本当にリアルな夢だった。初めての感覚。目が覚めた今でも右腕を掴まれた感触が、残っているような気がするんだ。
「──ボンゴレ十代目に屋敷へ招待されたようですね」
こぽこぽとカップへと注ぎながら弐織さんが言う。午後三時のティータイム宜しくお菓子をもしゃもしゃ貪っていた私はその何気ない一言に「んぐっ」と嚥下しかけていたモノを危うく吐き出しかけてしまった。危ねぇ……!ごくっと口元を押さえながら「……何で知ってんの?」と問えば注ぐ音が止まりかちゃりとティーポットが置かれる。
「正式に招待するとの連絡がこちらにも入りましたので」
へ、へぇ……と半ば引きつり笑いで返すと訝しげに見られたので「ははは」と渇いた笑いで誤魔化してみるも失敗。ああ、それよりも「絶対行かないといけない?」そう、気になったのはコレだった。自分としては絶対(強調)行きたくない。本当なら招待されたことなど無視してしまいたいというかするつもりだったのだけどこの口煩い保護者にまで連絡するとは、沢田くん、抜かりがない。
「行かなければ失礼でしょう。しかもボンゴレの誘いとあらば断ると万死に値します」
冗談でも無さそうな言い草に反論したり問うたりしたりするのも面倒臭いから右から左に流すことにしようかな、うん「それにしてもあのボンゴレの後継者とここまで仲良くなれるとは思いませんでした」「仲良く?ぶっちゃけ私としては是非とも関わりを断ちたいんだけど」「私としてはこれからも友好関係を深め我がファミリーを有利な立場にへと導いてほしいです。ぶっちゃけ」
ぶっちゃけ過ぎてて黒い考えが丸見えなんですけど。
「………と、いうことは早急にマナーも叩き込まなければなりませんね」
「嫌だ」
細められた眼から目を逸らして回れ右、でもって扉へとさぁ駆け出すぞ遥か彼方へ!と足を踏み出そうとするも襟首を掴まれ逃亡を阻まれた。この野郎と悪あがきで足を踏もうと右足を上げたら「おわわっ」ずるずると半ば引き摺られるような形をとりながら弐織さんは前進。反対に私は後ろ向きで進んでいるので後進。というよりバランスが取りにくいのですが
「先ずは歩き方そして言葉遣いテーブルマナー後回しにしたツケでしょうか教えるべきことが山程ですね」
「私に死ねと?」
「滅相もございません。しかしそろそろちゃんとして頂かなければこちらとしても困るので」
にこりと微笑まれたんだけど目が笑ってない。今までが自由すぎていたと確信。でもってもう一つ。
「弐織さんってサドですよね(沢田くんのがもっと酷いけど)」
「生憎そういった判別には興味がありませんね」
ずるずるずるずるずる。
Avvelenamento di
colore primario
(ていうか何時まで引き摺る気だろう)
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