Shadower!?
「議長は戦争を終わらせる為に最善の選択をしたんだ。フリーダムの性能を最大限に引き出せるのはあいつだけだからな」
「そうだったんですかー!?そんなこと全然知りませんでした!!ってことはその頃からキラさんと一緒に居たってことですよね?」
「なるほど〜。それでデュランダル議長はラクスさんの代役を作ったんだ」
ディアッカとイザークの言葉に頷き合うルナマリアとシン。
すると──…
「……あれ〜?お姉ちゃんとシンじゃない!?」
「イザーク…!?それにディアッカまで…こんなとこで何やってるんだ?」
メイリンとアスランが現れ、四人を凝視した。
「あら〜!メイリンにアスラン!偶然ね!」
「偶然ねって……みんなサングラス掛けて何やってるの?」
「あっ!!!みんな隠れて!!!」
ルナマリアは急にそう叫ぶと、メイリンの口を塞いで物陰に隠れた。
同じようにディアッカもアスランの口を塞ぎながら隠れ、シンとイザークもそれに続く。
(っほへーひゃんひゃひひゅるひょひょー!!)
(※っお姉ちゃん何するのよー!!)
(ふぁーふぁーへーっ!!)
(※はーなーせーっ!!)
(しーっ!!二人とも黙って!!気付かれたら終わりなのっ!!)
六人の視線の先に現れたのは、店から出てきたキラとラクスの姿。
「ふふっ!来週の首脳パーティーはこのドレスで決まりですわ!」
「ダーメ。そんなの絶対に許さない」
「何でですのっ!?さっき似合うって言って下さったじゃないですか〜!」
「パーティー用だなんて聞いてない。あんなとこでそんな露出度の高いドレス着たら、世界中の首脳が君に何するか分かったもんじゃないよ」
大真面目にそう言うキラに、呆れた表情を浮かべるラクス。
「はぁ……仕事中にそんなこと考える方はキラだけですわ」
「それに、そんなドレス着られたら……脱がせたくなる」
「は………っ!?//」
「パーティーの日はそのままホテルに泊まれるし、一通り挨拶したら途中で抜けたって構わないでしょ」
全然構わなくないと思うんですけどキラ様。
10m先で唖然とする六人……
「も〜っ!何バカなこと言ってるんですか!!//ふざけないで下さいっ!!」
「僕はいつだって本気だよ?クライン議長。…さて!お昼でも食べに行こっか?」
彼のにっこりスマイルは危険信号である。
(お前たち…まさかキラ達の尾行してるのか?;)
(これは議長の身を案じての任務だ!!断じてそんな下劣なものでは…っ!!)
(そうそう!普段は冷静な二人がどんなデートしてるか気になったってわけ。アスランも仲間に入るか?)
(ディアッカ!!貴様余計なことを…!!)
(てゆーか、キラさんてこうしてるとホントいつもとキャラ違うよなー。議長もそうだけど。な、ルナ)
(あんたは甘い言葉の一つも言えないもんねぇ〜。ちょっとはキラさんを見習いなさいよ!)
(あははっ!シンには絶対無理だよぉ〜。お姉ちゃんもラクスさんみたいに素直じゃないし)
(う…っうるさい!!//ほら!早くしないと二人を見失っちゃうじゃない!みんな行くわよーっ!!)
ルナマリアがメイリンを、メイリンがシンを、シンがディアッカを、ディアッカがイザークを、イザークがアスランを引っ張り……といった、まさに芋づる式の図。
まさかあの戦火を乗り越えた勇ましい軍人たちとは思えない光景である。
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