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egoist
※もちろんヤマもオチも意味もない



「....はっ...あ、ん....やっ...!」

野分の深い突き上げに耐えきれない弘樹は目の前の木にしがみつく。

木がある時点で、ここが室内でない事は容易に想像できるだろう。そう、今弘樹達は近所の公園で事に及んでいる。

事の始まりはつい30分程前。
ソファで仲良くしていた2人はキスを繰り返し、弘樹に至っては服の上からの愛撫だけで息を乱していた。
この時期にそんな事をしていればすぐに汗ばむ訳で、弘樹は当然のようにクーラーを付けようとリモコンへと手を延ばした。
しかしその手は「節電しましょう」と言う野分に遮られる。挙句、今の時間は屋外の方が涼しいと主張した野分によって連れ出され今の状況に至る訳だ。

最初は抗っていた弘樹も中途半端に高められた体には勝てず、結局快楽に身を任せて野分に喘がされ続けている。

更に屋外という状況が無意識に興奮を呼ぶのか、野分も弘樹も互いにかつてない昂揚感を感じていた。

「...ん....は、ああっ!」

「ヒロさんもう少し声、抑えて...」

「や、あ.....だめ....!あ、んぁっ!」

さすがにここまで高い嬌声をあげたら周りに聞こえてしまうのでは、と心配した野分は一度動きを止めて必死に弘樹を落ち着かせようとする。

「周りに聞こえちゃいますよ?」

「分かっ...るけど、無理...っ.....」

「どうして?」

普段、世間体を気にする弘樹が珍しい。不思議に思った野分が弘樹の顔を覗き込むと、内部の抉る位置が変わった刺激に再び嬌声を上げた弘樹は俯いたままボソリと呟いた。

「......................お前だから無理」

暗闇でも分かるほど皮膚を真っ赤にさせた弘樹は体を震わせる。恥ずかしさからか、野分の突き上げが欲しい為か。おそらく両方だろう。

「はい、すいません」

「....やっ....は、ぁあああ...っ...!」

反省の色など全く感じさせない謝罪と共に再開された律動は弘樹の求めていたもので、理性が戻りかけていた弘樹の羞恥すら霧散させ一際大きい悲鳴を上げさせた。



何が心配って、ヒロさんの可愛い声を俺以外の人に聞かれちゃう事でした!
草間野分

夏は恋び...なんちゃらが大胆になる時期だ、大目に見て欲しい....
上條弘樹



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