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売るホモSoul!ヘイ!
01唐突の恋
01安条繋 N
「小さな頃から不思議な夢を見ていた
幻想的な蝶がひたすら舞う夢
俺はそいつを捕まえたくて
必死に追いかけるけど
いっつも捕まらない
捕まえようとすると・・・
夢が醒める
絶対に叶わない恋のように」


SE:目覚ましの音

02安条繋
「うっわぁ!?・・・え?朝か」

03安条繋 M
「また結局捕まらなかった・・・
ま、いいや。着替えよう」

SE:足音(フローリング)
SE:着替える

04安条繋 N
「俺は安条繋(アンジョウツナグ)
高校1年生。好きなものは絶叫マシーン
嫌いなものは面倒臭いもの
いつの間にか始まった高校ライフに
未だに馴染めないでいる
いつも不思議な夢を見ては
それが何かを小さな頃から考えてる
でも、考えるより行動に移したほうが効率的とか
頭のいい奴の真似事をしている」

SE:扉を開ける

05安条繋
「今日も親はいない、か
しゃーない。食パンでも焼いて行くか」

06安条繋 N
「両親がいないわけじゃない
ただ忙しくて顔を合わせていないだけだ
俺は焼いた食パンを頬張りお茶で流した後
ゆっくりとした足取りで学校へ向かった」

SE:歩く

07安条繋
「…!?」

08安条繋 N
「俺が行く先を阻むように
誰かが立っていた
青い髪を風に揺らし
目を伏せているその少女から
俺は目を離せないでいた
何故なら、凄く悲しそうだったから」

09樹神動
「…おはようございます」

10安条繋
「お、おはよう」

11安条繋 N
「この出会いは偶然なのか
運命なのか分からない
けどその人の周りには
俺が夢で出てきた蝶が
綺麗にふわふわと飛んでいる
まるで導かれたかのように
俺は知らぬ間にそいつの手を握っていた」

12樹神動
「同じクラスの安条さんですよね?
僕に、何か用ですか?
あ、僕は樹神動(キガミルギ)と言います」

13安条繋
「あ、えっと・・・動ちゃん?」

14樹神動
「動、くんです。勘違いしてるようですけど
僕、男なんで離して下さいませんか?」

15安条繋
「え?・・・・え?」

16安条繋 M
「男!!??こんな可愛いのに!?
つかなんで男なのに女の制服着てんだ!?」

17樹神動
「安条さん、僕はそんな
趣味は持ってないんですけど
ホモなんですか?」

18安条繋
「へ!?俺が!?
まっさか…ホモじゃない!断じて!」

19樹神動
「じゃあいつまでも握っている
僕の手を離してください」

20安条繋
「あ、悪い。気持ち悪かったよな
にしても…男に見えない…
胸の小さい女の子にしか見えない」

21樹神動
「男です。失敬な
なんなら脱ぎましょうか?」

22安条繋
「きぃいいいええええ!?
待ってくれ!心の準備があああ」

23樹神動
「何動揺してるんですか
気持ち悪いです
誰がそんなサービスすると?
脱ぎませんよ 冗談です
真に受けないでください
と言うか見たかったんですか?」

24安条繋
「え?あぁ、うん」

25安条繋 M
「何言ってんだぁぁぁああ
俺ぇええぇぇえ
しっかりしろおお
俺はホモじゃな〜〜い!!
何男が脱ぐ事を喜んでんだよ!
気持ち悪いぞ自分!」

26樹神動
「あの、そろそろ姉と
待ち合わせの時間なので
僕もう行きますね
安条さんも遅刻しないよう
もう行ったほうがいいんじゃないですか?」

27安条繋
「えっと…動くん
一緒に付いて行ってもいいか?
どうせ行く場所一緒だろ?」

28樹神動
「まぁ、別に構いませんけど
ちょっと離れて歩いてください
ホモに勘違いされます」

29安条繋
「勘違いされないって!
動くん可愛いし!女にしか見えないし!」

30樹神動
「やっぱり、遠慮します
一人でご登校どうぞ
では、失礼します」

SE:歩く

31安条繋
「あ!待って!動くん!」

32安条繋 N
「俺は先に歩いて行ってしまう動くんを
追いかけて隣に歩くと、不機嫌な顔で見上げられる
うん、どっちにしても可愛いからいいや」

33樹神動
「ついてこないでください
僕、女の子じゃないですから」

34安条繋
「そんな顔しないでくれよ
一緒に並ぶくらい許してくれよ」

35樹神動
「…仕方ないですね
分かりました。では行きますよ」

36安条繋 N
「そして俺は動くんの手を
ぎゅっと握った
冷たかった手が、ほんのり
俺の体温を受け暖かくなった」


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