俺には妹の未雨がいる。未雨は俺が14歳の時に生まれた。
歳が離れているからか、構ってやったからかは分かんねーが未雨の初めての言葉は「にいちゃ」だった。
あんなに小さかった未雨は忍者学校に通う歳になった。まだまだ、小さいのには変わらないが……
「兄ちゃん、未雨ね!兄ちゃんみたいな忍者になるの!」
「俺みたいな?」
「うん!
だって、兄ちゃんカッコイイもん!兄ちゃんは未雨のナンバーワン!」
目をキラキラさせながらそう言われると……照れる。
まだまだ、忍術が扱えない未雨には俺はヒーローにでも見えるんだろうか?
「でね、未雨頑張って忍術や体術、幻術で一番とって兄ちゃんよりカッコイイ忍者になるの!
兄ちゃんのナンバーワンになるの!」
どや顔の未雨。
腰に手を当ててエッヘンなんて言う。
……馬鹿だろ
「はいはい…」
「あ!馬鹿にしたなー」
(馬鹿だろ、だって…未雨は未雨が俺の妹になったあの日から……)
(俺のナンバーワン) |