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授業中、早弁・睡眠あたりまえ





「はああ!?」


朝、妖精の尻尾にて
ナツの大声が響く
思わず、サンドイッチを落としそうになる

「もー、なによ?」

私は、ルーシィ・ハートフィリア
ここ、妖精の尻尾の新人…いや、もうかなり経つかな
現役魔道士
いまは、朝食を食べていた
食べていたんだけど
私の隣で、カウンターへ体を預けていたナツが
急に大声をあげたんだ

「うふふ、びっくりよねー」

ミラさんが微笑む
カウンターの向かい側に立つ彼女は
実質今はいないマスターの代わりの凄い人
グラビアとかにも載ったりする、有名人なんだ
ミラさんがナツに、何か言ったっぽい
なんだろう

「うそだろおー…?なんでだよお」
「さあ…私にはわからないわ
だけど、きっと理由があるのよ」
「理由なあー?」
「ちょっ、ちょっと、なんなのよ?」

置いてけぼりな感じで話を進めていく二人
理由?なにが?なんの?
もう、わけわかんない!

「ユウがよー
妖精の尻尾を辞めちまったんだよー」
「ユウ?」
「ユウ・シーバーっていってね
かなり昔からギルドにいたんだけど…」
「えっえっ、辞めたって、
抜けちゃったんですか!?ココを!」
「ええ、そうなのよ
昨日ぐらいかしら?連絡が来てね」

寂しそうに言うミラさん
ここを…フェアリーテイルを辞めるひとって、
いるんだー…

「なーんーでーだーよー」
「なんでですか?」
「うーん…ほんとに、わからないの
だけどね、辛そうだったから
引き止められなかったの」
「あいつがかあー…」

はあー
と、ナツが溜め息
大事な仲間だったみたいね…
会ったことないけれど

「どんなひとだったんですか?」
「そうねえ
けっこう、大人な考えをする子だったわ
元気なんだけどこう…落ち着いてたりもした
それに強かったわよー
エルザには負けるけどね」
「そりゃあそうですよー」
「あ、そういえばね
あの子は好きな女の子がいて
そのこに手紙をあげようとしていた所をエルザに、
『手紙など女々しいぞー!』
って、一発やられちゃったの」
「それは災難ですねえー
…………って、え
ええ!!
ユウって人、男性なんですか!」
「え…?ええ、そうよ?」

あー…
ナツがあまりにも残念そうにしてるから
女の子かと思った…
名前も中性的だし
でも、かなり奥手な男の子だなー
手紙って…まあ、一つの手だけどさ
やっぱ正面から言われたいわよ、女の子は

「それでー…うーん、そうね
あんまり仕事しないわ」
「しないんだ!」
「無駄な物とか買わなかったし、小食だったから
家賃分働けば十分だったみたい」
「へえー…」




「…そうだ!」


ナツが勢いよく立ち上がる
衝撃で椅子が倒れる

「な,なによ?」
「どうしたの?ナツ」

「俺、決めた!」

勢いでカウンターの上に立つナツ
私のサンドイッチを奪って一言

「ユウを追いかける!」










あきゅろす。
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