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↑のやつの絵が薄すぎると気づいても何もしない十五歳です
※今更ながら,三月です







「でさあ,なんで俺って未だに女子なわけ?」
「それ僕に言われても困るから」


兄さんが姉さんに変わった日から一週間
未だに姉さんは細いし白いし柔らかそうなまんまです
ねえさんはいつも通りのハーフパンツとTシャツに身を包んでいる
まだまだ肌寒いと思うんだけど…

「なんだろーなあ
なんで俺って女になったんだっけ」
「なんか殺されそうになってたんでしょ?
その予防策」
「でもよー
結局あの日はなんもなかったし
もう戻りてえんだけどなー」
「…」

正直
僕も戻って欲しいと思う
だって兄…姉さんは,その姿になっても学校に通い続けたのだから
ただし,女性用の制服で
しえみさんのように短いスカートから伸びる足は,神木さんと同じ黒のハイソックスに覆われて
逆に白い肌が映えたり
少し長くなった髪の毛から時々見えるうなじは綺麗で柔らかそう
もうなんか色々と
はらはらする毎日だった
まあいつもはらはらしてるんだけど
いい加減
もうちょっと
気を楽にさせて欲しいよ

「んーあー
メフィストん所行ったらわかるかなー」
「理事長の所?」

まあ今までは様子見するとか言って行かせなかったけど
もうそろそろ,行かせないとやばいかも知れないね
姉さんがその身体に定着してしまう前に

「あーんー
じゃあー行ってくるわ」
「うん…わかった
理事長の所に付いたら電話して」
「へ?なんで」
「ねんのためだよ」
「…んー,わかった」

ぽてぽてと部屋から出て行く姉
後ろ姿は完全に別人になっている
幾分も小さくなり,丸みを帯び,数倍無防備で
付いていきたい気持ちを抑えて,送り出す





(今まで通りに,今まで通りに)





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