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常盤台中学
学園都市の五本指に入る程の名門校
最先端の機械や、大学レベルの講義を受ける事が出来ると言われている
そんなお嬢様学校に、特待生である御坂美琴は通っていた

「はぁああああ…」

全てのカリキュラムを終え、半数の生徒はもう教室から出て行っている
しかし美琴は帰る準備もせず、机へ突っ伏したまま

思い出すのは、昨日のこと

(馬鹿よね…ぜったい馬鹿よあたし〜
なんで昨日はあんなにカリカリしてたの?特にイヤな事があったわけじゃないのに!)

学園都市直下の能力者になにかされたか、とも思うが
それは自意識過剰だと思うし
もしそうなら昨日上条が帰る時に「じゃあな」と頭をポンポンしたとき、なにか合図があったはずなのだ

(ってゆーかなによポンポンって!なによ!なによなによあの馬鹿〜!
慣れたようにしやがって!もう!ほんとにもう!)

真っ赤な顔を冷やすように机に擦りつける
溜息が出る
ほんとうは、謝りたいのだ
曖昧だが、私は特大級の超電磁砲をあいつに放ってしまったらしい
さすがに、悪いと思う
私だってそこまで人間捨てていない

(ってゆーかも〜
今頃謝るってなんかおかしくないかしら
だって今まで電撃浴びせても謝罪なんてしなかったのに
いきなり何?って感じよね?)

でもやっぱり、なんとなく、罪悪感がわき出てくる
恥ずかしいけど、だけど謝らなければ
やっぱり限度という物はあるし
うん
確かに警備ロボを弾丸にするのは、やりすぎだ
よし
謝れる
大丈夫!











ばっくんばっくんばっくんばっくんばっくんばっくんばっくんばっくんばっくんばっくんばっくんばっくん

(やばい
やばいやばいやばい
これは、やばい)

緊張してる
自分でそうわかるのか、動きが固まっている
美琴の視線の先には自販機の前で飲み物を選んでいる上条少年
美琴が教室を出て五分後の出来事だ

(こんなに調子よく会うなんて思いもしないわよー!
あ、あああああやばいいいいい
謝らなきゃ、謝らなきゃ、謝らなきゃ
そう、自然に、自然にね)

昨日はごめーん、やりすぎちゃった
というセリフが美琴の頭の中でぐるぐる回る
がちんがちんとロボットのように前へ進む
ぴ、とボタンを押す音
きっとなにかを買ったんだろう
上条少年はしゃがみ、下の蓋を開ける
距離、約10m

(ご)

どっくん

(ご、ご!)

どっくんどっくん
どっくんどっくんどっくん

(ごめ、ごめ、きいきききききのはごめめめめめめめめめめめめ!!!!!!!!)

どくどくどくどくどくどくどくどくどく
どくどくどくどくどくどくどくどくどく
どくどくどくどくどくどくどくどくどく

「きききききのうはごみゃっちゃったああああああああああああ!!!!!!!!」

どーん
勢い余って上条少年にぶつかる
上条少年は押されて自販機にぶつかる
まだ自販機の取り出し口内にあった炭酸飲料は激しく上下し
なんのキセキかプルタブが開きなんの不幸かそれが上条少年へと噴射される

「あびゃびゃばやびゃばや!!!!!!!!!」

不幸だァあああああああああああああ!!!!
と、御坂と上条は思考回路がリンクする




あきゅろす。
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