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実はブリーチ一冊も持ってなかったりします。





ちゅんちゅん…

「………」

夢落ち
ああ、夢落ち!なんて最高だろう…
なんだかあの後青少年雑誌を人質とされ、なんか地下に行ったら地表丸出しの空間に行って無理矢理戦わされたりした気がするけど―…

「……うん、夢だ」

腕は痛いし足はぎしぎし言うし右手の小指がなぜか動かないけどまあ寝方が悪かったのだろう
だって頭が枕と正反対
ぞんざいな扱いをされた気がする
まあいいや
手足が痛くて起きたのだから
この上妹達に来られたら堪った物じゃない
起きよう



さて
さてさてさて
おふざけはここまでだ
少ししか巫山戯てないけど
まあ良いとして
うん、あれは夢ではない
現にエロ本は机の上にあったし(砂埃でボロボロだったが)
あの忍野一家に似ている二人の名前も、しっかり記憶している
なんたらいん 夜一と、浦原 びすけ
……………うん、ちょっぴりだけ、忘れちゃったけど…
てゆーかびすけってなんだよ
あのオッサンがそんな可愛い名前な訳ねーだろ
そこまで忍野と被んなくていーっつの

まあいい
まあまあまあまあ、いいとして
とりあえず学校へと続く道を急ごう
確か今日は井上さんと日直だった
阿良々木、井上
名前順、上下番号
まじ奇跡
まじ感動
この時だけ神様に感謝感謝したもんだ
でもなあ
僕、そんなに井上さんと喋ったことなんて、ないんだよなあ
彼女、優しいから話しかけてはくれるんだけど
ほら、僕ってクールだろう?
だから思わず押し黙っちゃうんだよね
別に恥ずかしいとかそんなことはナシに
しかし、妙な噂もある
あの悪名高い(?)黒崎一護と付き合ってるとか
いや別に彼が悪いことをしている現場を見たことはないんだけど
まともではない
と思う
まあ僕が言えたことじゃないんだが
それでも以前、彼の不審な行動を見た
誰もいないのに話していたり
勝手に体に傷ができたり
怪異に絡んでいるのかと思うけど
忍は「わしの管轄外じゃ」とか言うし
なんだよ管轄って
女王様かよ可愛いなあ!


まあ悶々している間に登校できちゃうわけで
靴履き替えちゃえるわけで
教室の扉開けちゃえるわけで
井上さんが黒板を綺麗にしてる現場に立ち会っちゃったりして
うお!
でかい!
黒板に当たって跳ね返ってる!
あ、これ黒板消しの話だから
井上さんの所持している黒板消しのあまりの大きさに驚いただけだ(意味が解らない)

「あ、阿良々木くん!」
「お、お、おう」
「早いねー」

にぱー、と笑う女神
うわー…なんだろう、この胸のときめきは
戦場ヶ原にはない優しさだ
いや、あいつも丸くはなったんだが
作ってる感じがするんだよなあ

「井上さんも、早いじゃないか」
「私はー…えーっと
用事があって」
「用事?
…ああ、日誌を取りに行ってくれてたのか」

教卓の上にある日誌を見ながら
ありがとう、
と言えば
ま、ま、ま、まあね!
と、どもる彼女
なんだ?
まるで本当は全く別の事情があって日誌はついでに取ってきたみたいじゃないか
まあ、それはそれで良いんだけど

カバンを机に置いて、教卓に近づく
かたん、と教卓が揺れた気がした

「ん?」
「ど、どどどどうしたの阿良々木くんっ!?」
「や、なんか教卓がうご」
「くわけないよっ!?うん、だって無機物しか置いてないもん!」
「いや、無機物っていうか無生物なんだけど」

日誌だけである
なにをそんなに慌てているのか
教卓と僕の間に井上さんが割り込む
彼女の後ろで教卓が騒いでる気がするんだが…

「も、もも、もういいよっ!?」
「いや、もういいよって何だ」
「なんでもないよっ!なんでもないのっ!」

ぷんすか怒る井上さん
実にキュートだ
僕に日誌を押しつけてくる

「お花の水変えてくるっ」
「う、ん、わかった」

こんな挙動不審な人だったか?
確かにぽやぽやーとはしていたけど
この前の長期欠席から
なーんか様子が変だ

「いくよ、黒崎くんっ」
「へ?」

黒崎?
黒崎一護?
何を言って――…
くるり、振り向いても
彼女は
いや、彼女だけじゃないかもしれないけど
彼女は、既に教室内にはいなかった




―――――――――
時間軸はルキア救出終了から
ウルキオラとかは出せません(知らないので)








あきゅろす。
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