アイツのロッカーと机はゴミ箱である
「…凄いな」
「何も言うな」
机もロッカーも下駄箱も
ラブレターとやらでぎっしりだ
「さすが日番谷冬獅郎…」
「なんでまだフルネームなんだよ阿良々木」
ばっさばっさとゴミ箱へ投下されていく恋文
…良いのか?
まあ冬獅郎が良いなら良いが…
「だって僕、未だに名字が読めないし」
「ああ、初めてあった時"ひばんだに"って読んだよな」
「でも冬獅郎は間違えなかったよな」
「そんまま読んだら"あららぎ"ってなった」
あ、そうか
"々"で少し迷う程度で、僕のはそんなに難しくないのか
『日番谷冬獅郎くん、日番谷冬獅郎くん
至急生徒指導室まで――――』
…皆さん
活字だから気付いてないでしょうが
この、教師、なんて言ったと思いますか
「…"ひばんたに ふゆしろう"…?」
「…殺す」
"冬獅郎"は読めるだろう
ぐしゃあとラブレターを握りつぶして
トップスピードで翔て行く
ああ、鞄を持っていってやらねばな
ゴミ=恋文により
(でも、勿体ないよな、捨てるのは)
(なんで今日はこんなに貰ってるんだっけ)
(ああ、昨日の生徒指導の時か)
(あんなことすんじゃなかった…!)
――――
この二人が仲良かったら萌←
無料HPエムペ!