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NOVEL!
独占心(ディノバジ)
15禁以上


壁に背中を向けているから、視界が暗く感じるんだろうか・・・

手首は後ろで戒められている。

バジルはディーノによって監禁されていた。


ときは昨日まで遡る。










「バジル君、ディーノさんのお供してくれない?」

ツナこと沢田綱吉に尋ねられ、バジルは了承した。

ディーノがイタリアから来日するため、空港へ迎えに行った後、東京を案内してほしいと頼まれたのだ。




空港へ着くと、ディーノは既に旅行鞄をガラガラと引きずって辺りをぶらついていた。

「ディーノ殿!」

バジルは金髪の青年に声をかける。

「お、バジル!迎えにきてくれたのか?」

ディーノは振り返り、バジルの頭を撫でる。

「沢田殿に頼まれたので・・・でも、拙者はお会いできてとても嬉しいですよ、ディーノ殿。」

ディーノの手が止まる。

「バジル。」

低い声で名を呼ぶ。

「なんでしょうか。」

「俺の別荘来て。」

明らかに様子がおかしいディーノにバジルは尋ねる。

「どうしたのですか・・・うッ!」

鳩尾に、見事に一発入れられてしまった。

バジルはそのまま崩れる。

ディーノは口元だけ笑うとバジルの華奢な体を片手で持ち上げた。






















そして今に至る。










ガチャとドアが開いた。

バジルはビクッと反応する。

「気分はどうだ、バジル。」

背後から聞こえる声にバジルは問うた。

「ディーノ殿・・・なぜこんな・・・」

「俺はバジルを独り占めしたいんだよ。」

ディーノがしゃがんだのが分かった。

後ろから顎を掴まれる。

「ツナに言われなきゃ来なかったの?」

「沢田殿から知らされたので、何とも・・・ですが、知っていれば恐らくは・・・。」

「嘘はよくないぜ。」

ディーノは顎を掴む手に力を込め、バジルを無理やり後ろに向かせた。

「家光から、聞いた。お前、今日仕事あったんだろ。」

「・・・はい。」

ディーノは俯くバジルを上に向かせた。

「お前が仕事を断ってまで俺に会いに来るはずねぇもんな。」

答えを聞く前に、ディーノはバジルの唇を奪った。

「ん・・・ふぅ・・・ん・・・ッ。」

「厭らしい声。誘ってるの?」

唇を離すと同時にディーノは言う。

「ちがいます。」

バジルはディーノの手から顔を振って逃れた。

「俺から逃げられると思ってる?」

再びディーノは乱暴に彼の顎を掴む。

「逃げたらどんなお仕置きが待ってるか・・・わかるか?

ディーノは顎を離すと立ち上がり、バジルの背後に回った。

ヒュンッ・・・と音がした・・・と思ったら背中に激しい痛みが走る。

「ゥぁあ!」

苦痛に顔を歪める。

何度も何度も鞭の雨が襲い掛かり、そのたびにバジルは呻いた。

「う・・・うぅ・・・」

鞭がやむと、バジルは崩れ落ちた。

「逃げたらもっと酷いことになるぜ。」

朦朧とする意識の中で、ディーノが部屋から出て行ったのを感じた。


バジルの心のなかで、不安が渦巻く。


これからどうなるのだろう・・・




















☆★☆

ドエスディーノが書きたかった。

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あきゅろす。
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