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愛のかたまり(小説)
「愛の才能」(エロ続編☆)《忍バージョン》by悠紀さん


温かい湯舟の中で絡まる指先。
背中に感じるのは宮城の体温。
後ろから抱きしめられながら、その腕の中にすっぽりと納まる忍。
甘い時間を過ごしたけだるい身体を全て宮城に委ね、二人の間にゆったりとした時間が流れる…。

どちらからともなく絡まる指先は、他愛もなく動き、互いに掌の感触を楽しんでいる。
宮城が忍の手の甲を包み込むように握れば、忍は指先を絡めてきて、宮城の指の付け根をきゅっと締め付ける。

一つ一つの指先を見つめながら、節ばった大人の指だと思う。するりと指先を抜いて、今度は宮城の手の平に親指で触れる。そんなことを繰り返しながら、忍はさっきまでの行為を思い出していた…。



「…宮城の手…って、大きいよな……。」



絡ませたままのその手を上げて湯舟から出せば、掌を広げて比べて見る。
一見女の子のような華奢な手をしている忍の手よりも一回り大きい宮城の手。



「(クスッ)…忍の手は、女の子みたいだな。」



と、宮城にからかわれ「何だよそれっ!」と軽く振り返りながら忍がかみつく。「冗談だ…。」と優しく話す宮城に忍の怒りはサラリと流され、手の平から肘までを柔らかく撫でられる。



「…っ!!」



何だろ…さっきから変だ俺……。


忍に触れてくる宮城の動きはいたわるような仕種で、さっきまでのそういう雰囲気なんて少しもない。
なのに、忍の中に生まれる感覚は…もっと宮城に触れたくて、触れて欲しくて……。


持て余すその感覚は…



「…キス、……したい。」



という、言葉に変わった。


その瞬間、呟やいた自分の言葉にハッとして頭に血が上る。

恥ずかしさに俯きそうになるのを堪えて宮城の顔を見れば、一瞬驚きの表情を見せた後、フッと笑って頬に手を触れてくる。



「…忍…これ以上、俺を煽るな……。」



そう言って近づく宮城の唇は本当に触れるだけのキスで、ちゅっと音を立てた後すぐに離れていった…。



イヤ…だ。こんなんじゃ、足りない…。



恥ずかしくても、望む行為が得られないもどかしさに、身体を捻り宮城の首に腕を絡めて、今度は忍から唇を近づける。

けれど、



「……ストップ…忍。」



やんわりと唇を押さえられキスを避けられる。



「…これ以上はダメだ……。理性が抑えられなく…なる…///」


「…っ!!///なんでだよっ!!いーじゃんかっ!キスくらいっ!!!」


「……キスだけじゃ、治まらないって言ってんだ…。それに、さっき意識飛ばしただろ?…これ以上無理はさせたくない。」


と、塞いだ手で唇をなぞられる。


宮城が身体のことを心配してくれてるのは十分分かっている。けれど、唇に触れられただけでコントロール出来ない熱が忍の中に沸き上がる。



「(かあぁぁ///)…そーだけど……。」



宮城の肩に頭を伏せながら、さっきまでの行為を思い出す…。

腰に回される宮城の腕。確かに、宮城が心配してくれてるように、痛みがない訳じゃない…けれど、その先の快楽を、幸福感を知った忍にとって、ソノ行為は初めほど辛くはなくなってきていて…。



「宮城、それでも…いいって言ったらどうする……?///」


「……!?!?…忍!!」


「…ただ、そんなに心配なら宮城は…何もすんな…っ…!!俺のしたいように…させ…ろっ…/////」



ぎゅっと宮城を抱きしめて、すれ違う想いを伝えようとする。



「…忍…お前な……、後でどうなっても知らないからな…っ…///」


「それ…でも、…いぃ……。宮城に…触れ…た…い……」



やっと言えたその言葉。そのまま宮城の肩にキスをする。そして、首筋…ピクリと反応する宮城の身体。身体を起こし、さっき避けられた唇は今度はされるままだった。

何もしてこない宮城の唇。普段される宮城のキスを思い出して…、触れるだけのキスを繰り返す。唇で唇をはさむようにして、スッと下唇を辿るように舐めれば、宮城が唇を開いてくれた。

忍からのキスに答えようとしてくれることが嬉しくて、導かれるように忍は舌を差し入れ、宮城に絡める。いつもとは逆のその行為に背中にぞくぞくとした感覚が走り…


…クチュ…チュ……くちゅ……。


響くその音にすらも敏感になるのが分かる。唇を離せば二人の間にツーっと繋がる一本の糸。



「…忍、お前…、いつの間にこんなにキスが上手くなったんだ……??///」


「……んなのっ///…全部、宮…城の…せいじゃんかっ!……/////」



嬉しさと恥ずかしさに翻弄されながらも、宮城のそんな一言が凄く嬉しい…。

再び宮城の頬に触れて、もう一度キスをする。そして、その頬に触れた手は宮城の首筋を通り胸元へと…。
ためらいがちに触れた場所は、プクリと反応していて、宮城が少しでも感じてくれたことを示していた。

それと同時に太腿にあたる宮城の熱。

思い切ってその場所に触れた時、



「…ッ!!」



と、声にならない快感を宮城が伝えてくる。
もっと気持ち良くなって欲しいと思ったその時、宮城も忍に触れて来た。

遊ばせていた唇を離して…


「…みやっ!!///…待てっ…て…ッ!?」


「…分かってる。…そのまま続けろ……。」


そう言って、触れられた場所に与えられる刺激はとても優しい。
お互いの敏感な場所に触れ合って高まる熱は、次第に開放を求める。


「…あっ、…はぁ……ぁっ…みや…ぎっ、も…うっ……///」


先に開放を求め始めたのは忍の方で…それを理解した宮城が、



「…来い。忍……」



その言葉に誘われるようにして、忍は宮城の身体を跨ぎ宮城の熱を受け入れる。


「…んっ…クッ…ぁ……ああぁっ!!…ハ…ァッ…はぁはぁ……。」


「っ!!…大…丈夫か…?…忍……。」


「…んっ///…だ…いじょーぶ……」


宮城を受け入れる為に広がるソコから、宮城が放った欲望が流れ出し、潤滑油のような役割を果たす。
宮城の一番太さのある部分が中に入れば、内蔵を圧迫される感覚に襲われる。けれど、水の浮力があるせいか思っていたほど苦しくはない。むしろ、宮城の全てを受け入れられた後は幸福感に満たされて…。



「…あ…ぁっ…はぁはぁ…ハァ……。みゃ…ぎ…まだ、動く…なよっ!!」



その言葉を聴き入れて宮城はそれ以上動こうとはしない。
忍が落ち着くのを待つように、宮城に優しく背中を撫でられる。




宮城が、好きだ…。




さっき、思わず言ってしまった『別れる』という言葉…。ただの性欲だけで宮城に抱かれたいと思われたことが悲しくて…、ちゃんと、想いを伝えられない自分の幼さが悔しくて…感情的になった忍の言葉を、宮城は大人の包容力で全て受け止めてくれた。
そして宮城は、忍が思っているよりもずっと、大切にしてくれていることに気付かされて…、本当はいつも求めてくれていたことを知って…


「…フッ…(グスッ)…っ!…っく……」


「……辛いか??…忍?」


心配する宮城の声に、忍は左右に頭を振り、


「…ちがっ(ヒック)…宮城と…こうしていられる…のが、…嬉しい……(グスッ)…好き…だっ!…みや……ぎっっ!!/////」


溢れる想いを言葉にする。


「…しのっ!!///…お前は本当に…俺を煽りすぎだ…っ…!!!」


忍の想いに答えるように、呼吸すら奪い尽くすような激しいキスをされる。


「…んんっ…ハァッ!…っ…みや…(クチュ)…んっ……『…すまん、…忍……。』…(ビクンッ)あぁぁっっ!!///」


キスの合間に宮城が囁いた言葉の意味を理解するより早く、宮城が動き出す。
パシャパシャと跳ねる水音に絡めた舌の濡れた音、そして乱れるお互いの呼吸が静かに響いて、聴覚までも犯される。

突き上げられる感覚に生理的な涙が溢れ、目の前が霞出す。けれど、その涙すらも嘗め取られ、激しさの中にも宮城の優しさを感じた…。


「…んっ…あっ!!///……みやっ…はげ……しっ!!(ビクンッ)…はぁはぁ……ぁ…あっ……ああっ…ひっ、ぁっ!!!////」


腰を抑え突き上げられる衝撃を受け入れる為に宮城の首に腕を回す。激しい快感の波に襲われながらも、もうそこには痛みはなく、愛される幸せだけを宮城に刻み付けられる…。

的確に忍の感じるトコロばかりを攻められて、びくびくと反応する身体と止まらない嬌声。
何度イったか分からない程の刺激に、もう限界だと思う先の快楽を知らされる。


「…ぁぁあああっ!!!……みやっ!!(ビクンッ)……もっ…ゃめ…(ビクビクッ)…ひぁっ…んんっ!…ハァハァ…ぁ、また………ぃ…く……ぁぁぁあああ!!!/////」


弾ける宮城の熱を感じながら、耳元に届いた


『…愛してる』


の一言。


『…ォ…レも……(愛してる)』


答えたかった言葉はもう…声にならず。






次に目が覚めた時にはベットの中で宮城の腕に包まれていた。

意識が戻った忍に気付いた宮城が、優しく頬を撫でてくる。


「…お前は、どこまで俺を夢中にさせる気だ……。」


かあぁぁぁっ!!!////


確実に真っ赤になったはずの頬にキスをされ、


「とにかく、今はゆっくり休め……。」


と言って柔らかく抱きしめられる。
そんな宮城から伝わる体温の心地良さに、すぐに睡魔は襲って来て…。
忍は聞こえるかどうか分からない程の声で言えなかった言葉を囁いて、再び眠りについた…。



『宮城、俺も愛してる…。』








END


《高城から感謝文》
悠紀さん〜〜〜〜っ!!ありがとうございましたっ!!激萌え!!激萌え!!宮城が大人ヤラシイ〜!!そうゆうの大好きっ(爆)エチ、すごい鮮明に頭に情景が浮かんできました。こんな文章書けるなんて本当に尊敬。高城のエロはぬるいのです。勉強しなきゃ><

そして読んでくださった貴女様!!いかがでしたか?萌えすぎて口元緩んだデショ?にやり、ってしちゃったデショ!?(笑)
本当に、この萌えを私だけにとどめておくのではなくて、ぜひ貴女様にもお届けしたいと思い、悠紀さんに小説アップしていただけるかお願いしました♪

悠紀さん、そしていつも来てくださっている貴女様、いつも本当にありがとうございます…!!

では最後に一言……


「萌えは世界を繋ぐ!イッツァ スモール ワールド!!(違)」





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