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愛のかたまり(小説)
『愛の才能』D(テロ)


喉の下あたりが痛い。


心が痛い。


忍の方から離れることはないだろうと勝手に決め付けていた。




「し…のぶ……」

声がかすれる。


目の前では、ただ忍が泣いていて

嫌でもコイツが本気だということを感じてしまう。



全身で警報が鳴り響いている





…とにかく忍を 抱き締めたい


「忍…。」


立ち上がり、包み込むように、傷つけないように忍を抱き締める

「っ………」


一瞬震えた忍。

だが、決して離さない。

そして暖めるように、ゆっくりと頭を撫でる。



どの位そうしていただろうか


「みや…ぎ……」



ようやく忍が落ち着いてきた。



「忍…、悪かった。」

「…………っ」




ちょっとしたすれ違いだけでこんなに大事(おおごと)になるんだな、と恋愛というものに対して驚いたが

だとしたら、小さなすれ違いやお互いの勘違いは、ちゃんと解決しておくべきだ。



「まず言っておく…。俺は……お前を、大切に想ってる。何よりもだ。…お前が本気でもう俺と別れたいというのであれば、最終的には別れてやる。だが……」



「女々しいけどな、俺はお前がいなくなるなんて想像できん。だから…ちゃんと、弁解したい。」


「………………。」


「昨日お前を抱かなかったのは…、俺がお前を抱くことで、お前に負担をかけているんじゃないかと思ったからだ。さっき忍も言っていたが、痛かったり翌日辛かったりするんだろ?大学だってあるのに、そうゆう思いをさせてしまうのが嫌だった。」


「…………じゃぁ……もう、抱かないってこと…?」


目線を合わせずに聞いてくる忍が愛しい。
首筋に引き寄せられるように唇をすべらせ、そっと答える。

「……悪いがそれは無理だ。お前を好きだと思う度に抱きたくなる…」





「実は昨日だって、相当我慢したんだぞ?」

昨夜を思い出して、情けなくて笑えた。


「なんだよソレ…我慢なんかしなくても…」

「でもお前、今日は1限授業あっただろ?」

「あったけど別に…っ」

「俺を受け入れてくれる気持ちは嬉しいが、俺は感情だけで動いちゃいけないと思ってる。ましてや昨夜はほとんど会話だってしてねーのに。」

「…………。」


「忍……」


黙ってしまった忍の唇を、自分のものでふさぐ。


「……っん……」


暖かくて、柔らかくて…クセになる



「忍…明日は、大学まで送る。」


今夜は我慢できない


服の中に手を滑らせて


床の上に押し倒す



「…ぁ」


「忍……」


「っあ、…み、宮城……、俺は、だいじょぶだから…。身体の負担のこととか、それから…世間体とかも…全部理解してるつもりなんだ。けど、それでも俺は宮城を選ぶから……だから…宮城に気にしてほしくない……」


そう伝えてくれる忍。



俺は、今までコイツを守る立場だと考えていたが、

意外にも忍に包まれて守られているかのような感覚を覚えた。






そして





「み…っやぎ……っ」

「忍……っ」

「っ痛……! ぁ、ウソ、へーきだか…っ」

「っはぁ……っぁ! …いまさら止めねー…から…っ安心しろ……っ」

「っ!ぁ、あっ……みや…!」

「っく、しのぶ…気持ちい…いかっ?」

「ん!…いっ…い!や、ぁ、ぁぁっ…////」

「忍っ…しのぶ…っ!!」

「っうぁ/// …イっ…ちゃ、…っ!ぁぁぁぁああーっ!!」

「はっ………っく………!!!」





床で、ベッドで、風呂場で、

何度でも忍と抱き合った





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「…どーしました。宮城教授、今日はごきげんですね、この忙しいのに。」



「お、そう見えるかぁ?いやぁ〜ちょっとな、ちょっと。」



翌日、忍にとっては少し早くだが俺の時間に合わせて大学まで送って行った。

久しぶりに、忍の柔らかい寝顔や照れた顔が見れた俺は、最近ないような上機嫌だ。




「まぁ、これも上條のおかげかもしれないしな〜、昼おごってやってもいいぞぉ〜?(笑)」


「え、いえ、なんか気持ち悪いんで遠慮します。」


「なんだ冷て〜なぁ〜。……ん、待てよ…?」



そうだ、もともと昨夜の別れるだのなんだののトラブルの原因は上條じゃねぇか。

結果が良ければ全て良し、…というワケにもいかない。


「やっぱ上條!お前のせいだっ!うまく収まったから良いものを、あのままだったらどうなったことか!!!」


「はぁ!?いきなり豹変するのやめてくださいっ!!」


「こうなったら昼おごってもらうからな!!」


「ぜったいイヤですっ!!!!」








君を愛して愛されれば


どんな痛みだって 乗り越えられる









END



<あとがき>

よ〜おやく完成しました!!
私・高城瞳と、小説&萌え仲間?の悠紀さんとのコラボ小説っ!!

悠紀さんと高城の文才の違い、悠紀さんの素晴らしさが如実にわかるモノとなりました(苦笑)


でもでも本当に楽しく書きました♪
忍チンだけでなく、今回は宮城も切なめでしたね★以外と乙女なんだよオッサンは(笑)

とにかく読んでくださった方、いつもありがうございます!そして悠紀さん!ありがとうございました!お疲れ様でしたぁ〜っ☆




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あきゅろす。
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