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駄文
good night,good morning (スマユリ)


 それは何処か、神秘的な光景。

 目を逸らすことも、瞬きをすることも、息をすることすらも躊躇われるような、そんな綺麗すぎる総て。
 それがぼくの腕の中に在るのだということだけで、ぼくは言い知れぬ恍惚に浸った。


 さらりとその銀糸を撫でる度に、それはぼくの手を避けるようにさらさらと君の顔に掛かってしまう。

 だけどそれすらも綺麗で、愛おしくて、
 何故だか無性に、涙が零れそうになってしまった。




(ぼくって、こんなにも涙脆かったかな…)




 滲む視界。


 君は穏やかな顔で夢の中へ。

 ぼくは、明けない夜の中で僅かな恐怖の中へ。




(…歳の所為かな)




 要らない不安ばかりが胸を締め付ける。


 このままぼくも目を瞑ってしまっても、いつもと変わらず、君と一緒に朝日を迎えられるだろうか。
 明日も、明後日も、その先も、ぼくは君と一緒に夢を見られるだろうか。

 君だけが、夢を見ない永い眠りに就いてしまったり、
 ぼくだけが、自覚のない、醒めない夢の中永遠に置き去りにされてしまったりしないだろうか…。


 総てはただの思い過ごし。

 愚かな迷妄。


 だけど、拭い去り切れない確かな不安要素。




(朝には、ぼくはちゃんと目を覚ますことができるだろうか。
 朝になったら、君はちゃんと起きてくれるだろうか)




 溜め込んでいた想いは、痛みは、悲しみは、
 気付けば君の姿を見ることすらも邪魔し、止め処なく溢れていく。




(……ユーリ…、)




 もう一度、愛しい君の髪に触れ、そのまま頬に触れ、確かな感触に安堵して、

 だけどぼくは今宵もまた夢を恐れて眠りを拒む。




Good night
(早く、朝になればいいのに)




Good morning
(ありがとう。目を開けてくれて)







+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+






…………イミフになってしまいましたね…((凹。

随分前にも一日一題で書いた気がするんですけど、スマはユーリが眠ること、自身が眠ることも怖がっていたらいいな←


ユーリは、本当に目を開けてくれるか判らなくて怖いし(200年の眠りでのトラウマ)、
自分が寝ている間に、曖昧で希薄な自分という存在が消えてしまったら怖い。という感じで。


てかコレ、実は最初、水泉のイメージだったからほのぼのだったはずなのに、
スマユリ文アップしてないな!スマユリにしよう!って思ってスマユリにしたら何故だかシリアスになったという……(^q^)
アレ?wwwwwww




やっぱそれぞれのCPにも個性ってあるんですね←




10,08,18




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