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恋してイルカ?[02]




「・・・・意味がわからん・・」





どうしてか、あの事があってからカカシ先生の姿が見えない。
いや、来てはいるようだ。
しかし、自分が受付任務をする頃にはすでに以来報告書は提出されている。

避けられているのだろうか?

でも何かが可笑しい。
だってあの時ショックを受けたのは俺な訳で彼では無い。
まさか、同性か告白されたから?
いや、彼の噂を聞く限り男女問わずもてると聞いた。
それこそ誉れ高き話からけして子供に教えてはいけない話だってある。


・・・でも。
もしかしたら、それ全てが事実ではないのかもしれない。
はたけカカシという人間を自分だってほんの一部しか知らないのかもしれないし。
だけど、酒宴の時にみせてくれた優しい眼差しや気さくな態度は彼の本当の姿だと信じたい。
自分と呑むのは楽しいと言ってくれた、その言葉は嘘にしたくなかった。


・・・なのになんだよ、セフレって・・・。


またあの事を思い出し今日何度吐いたかわからないため息を吐いた。




+++++




「イルカ先生、ちょっといいかしら?」



受付任務も終わりに差し掛かり、さて少し一息でもと休湯室に向かおうとした所で見知った人物に呼び止められた。

「え・・・?紅先生?あの、何か?」

彼女もまたカカシ先生と同じく元教え子達の現上官で、遠くから眺めても妖艶な程の美しさは近くになるとますます強く、くのいちとあまり係る事に慣れてない自分は眩しい位の色気にドキドキしてしまう。


「実は、カカシの事で話があって」

「・・・えっ!?」

彼女の口から発する名前に驚愕してしまい硬直していると何を思ったのか首を傾げ此方を見ている。


「貴方、カカシに告白したんですって?」

「・・・・・っ!?」


かあっと頭に血が上がるのがハッキリわかった。
一瞬目の前が赤くなる程に。
それでも必死に抑えつけようと握りしめた手に爪がめり込む。
俺は中忍だし、彼は上忍だ。
それぞれの付き合いもあるし、それよりも口出しする程の知り合いでも無い。
でも、自分の事を笑い話にでもされていたのかと思うと羞恥よりも悔しくて堪らない。
思わず顰めていたであろう顔に気付いた彼女は慌てちょっと待ってと声を出した。

「もしかして、イルカ先生誤解してない?・・・まあ、話を聞いちゃったのは本当なんだけど・・・それも私が無理やり聞き出したわけだし」

「・・・は?」

意味がわからない。

「うーん・・・あ、仕事はいつ終るの?」

「あ・・・えと、あと一時間です」

「そう、じゃあ少し待ってるわ。話も長くなるかもしれないし・・・アイツあなたに振られて可笑しいのよねー・・・」

「・・・はあ」


そう言うと、じゃあと手を振り去って行った。
流れる様な去る姿に暫し見惚れていたが、彼女が見えなくなると先ほどの言葉を思い出しハッとなる。

今、紅先生は何と言った?


・・・振られて・・・?


「違うっ!・・・振られたのは俺の方でっ・・・」


でも、すでに彼女はいなくただ廊下を見つめるしか出来なかった。








*・・・まだ、続いてしまいました。
次で終われたら・・・。

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あきゅろす。
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