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「起きるダスー」
タカハシさんの声で目覚めると昨日案内された食堂に向かった。得体の知れない私のことを上から下までじろじろと見られ少し気分が悪かったけれどまあ仕方ない。質素な朝食を食べ終わってとりあえず鳴海先生を探しに職員室に向かおう。

初等部ということもあって向かう途中にあんなちゃんや星野くんとすれ違って高揚していた。金髪で目立つ鳴海先生はすぐに見つけられて今日からクラスに入りたいと言うと朝のHRで紹介するからドアの前で待っててくれと返事がきた。

鳴海先生に呼ばれ、深呼吸を一つしてからドアを開ける。クラスのほぼ全員の視線が私に集まる。前の世界でもこんなに見られたことはなかったから緊張する。
「まだ何のアリスかは分からないんだけど、とにかくこの学園に仮入学することになったみょうじなまえちゃんです。みんな仲良くしてね。」
「みょうじなまえです。分からないことだらけで迷惑をかけるかもしれないけどよろしくお願いします」
クラスを見渡すと原作通りみかんちゃんほたるちゃんなつめくんるかくんその他もろもろおなじみの顔ぶれだった。
「さっきなまえちゃんも言ってた通りこのがくえんに慣れてなくてわからない事が多いと思うからパートナーをきめたいと思います。なまえちゃんのパートナーやってくれる人!」
一人が手を挙げるとそれをきっかけに大勢の子達が手を挙げてくれた。全くここの生徒は素直でいい子ばかりだ。つい目頭が熱くなる。いかんいかん、年のせいで涙腺が緩くなっている。
「みんなありがとね。あとで僕が決めておきます」
おきまりの完璧な笑顔を残して教室を出て行った。




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あきゅろす。
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