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翌朝アリスが見つかったことを鳴海先生に報告すると自分のことのように喜んでくれた。
「なまえちゃんは想像のアリスだね。星はシングルです。入学おめでとう。これからもよろしくね。」
朝のHRで私のアリスが見つかったことが発表されると、すぐさまみかんちゃん飛んできた。
「アリス見つかってよかったやんな!うちなんかなかなかアリス見つけられへんくて森の奥まで行かされたからなまえちゃんもそんなことになるんちゃうかと心配してん。でもよかった!改めてよろしゅうな!」
飛田くんもアンナちゃんもののこちゃんもみんな祝ってくれて素直に嬉しい。後ろからおめでとう、と素っ気ない声が聞こえたので振り向くと正田さんの後ろ姿が目に入った。

帰り支度をしている最中心読み君から行きたい場所があるから付き合ってくれと言われた。何処に行く気だろうか。付いて行くとセントラルパーク行きのバスに乗り込んだ。
「セントラルパーク初めてだから楽しみ!」
年に合わずうきうきわくわくしていると心読み君も私に合わせてにこにこ話を合わせてくれた。以外に優しいのかもしれない。
「以外じゃなくて僕は優しいけど今日は特別優しいよ」
と言って渡してきたのはホワロンだった。
「いや、でもこれ心読み君のお小遣いで買ったものだよね?申し訳なくて受け取れないよ。」
「いいからいいから。アリス発掘記念にどうぞ」
ぐいぐいと押し付けられるものだからありがとうとお礼を言って受け取る。
「じゃぁ頂きます」
口にいれるとすぐに溶けてなくなってしまいなんともいえない甘い余韻が口の中に残った。あまりの美味しさに今年一番の笑顔で美味しい!と心読み君に伝えると顔を背けてしまった。その後は全部私が食べるのは申し訳ないという私のお願いで心読みくんと二人で分けて食べた。美味しい美味しいとほうばりながら食べていると本当に美味しく食べてくれてるみたいでよかった、と言われた。ぱくぱくひらすらほわろんを食べてる姿は馬鹿みたいじゃなかっただろうか。我を忘れてほわろんを食いかかっていたことを少し後悔する。
「可愛かったよ、ほわろんほうばってるなまえちゃん」
突然心読み君にそんなことを言われたので一気に心拍数が上がった。きっと顔も赤くなってるだろうから、どうか夕日の赤い光で誤魔化して下さい。お願いします。
「わー、顔赤くなってるー。ははは」
彼には全てお見通しのようだ。





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あきゅろす。
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