四肢拘束触手|BL小説|夢小説|官能小説|エロ小説
次第に心地よいものへとなってしまう



「まったく……最近は餌に困らんな。少しは遊んでやろうか」

「ひっ」

頬を舐められた感触に素っ頓狂な声を出してしまった。
目隠しをされているからだろうか。その感触が妙にリアルだ。
次いで、頬を舐めたそれは首筋へとうつっていく。気持ちが悪い。気味が悪い。不快だ。

「やめ、やめてくれっ!」

「くく、まぁじきに良くなる」

いったん舐めていたものが離れていく。
ケンタがこれを触手だと知っていたら、もっと騒ぎ、恐怖にもがいていただろう。唯一の救いだろうか。
とはいっても、このような状況で救いもなにもないのだが。

ケンタを舐めたものは触手。そして、拘束しているものも触手だ。
しかし、ケンタを包む温もり。これは違った。臭いの源は触手から分泌された粘液だ。
粘度の高いそれはケンタの身体にしつこく絡みついて離れようとしない。
そして、その粘液は少しずつだが、確実にケンタの身体の中へと染みこんでいた。
眠っている間、粘液は確実にケンタの身体を蝕んでいた。

細い触手がケンタの身体に這いつくばる。
耳、二の腕、太ももをくすぐられる感覚につたない声が漏れた。
それから逃れようと身体をくねらせるが、多少もがくだけで逃げられるはずもない。
袖、服の隙間の進入経路から、脇、足の付け根へと触手は伸びていく。

「く、ん……ん」

普段、人には触れられない場所をくすぐられて声が漏れてしまう。
はじめはくすぐったかった感覚は、次第に心地よいものへとなってしまう。あの粘液のせいだ。

「や、めろっ! 変なところ触るなっ!」

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