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ふたりぐらし
「相変わらず手際いいな」
パンサーの背中越しにまな板を覘き込み、ホーマーが感心したように言った。
「鍛えられてるからなぁ、婆ちゃんに」
手は止めずに、視線をホーマーに向け歯を見せて笑う。



『俺が料理をするのは、作ってくれる人がいない時だ』

パンサーがいつか言った台詞。今日みたいに、パンサーの祖母が葬式に出かけていない日に、ぼそりと発せられた言葉。
「鍛えられて、ね…」
鍋の中でお湯が沸く。パンサーが蓋を取って、切った野菜を放り込んだ。
「お前、料理好きか?」
「嫌いじゃねぇよ。工作みたいだし」
それに、と調味料を取り出しながらが答える。
「人に頼らなくてもモノが食えるし。…ところでなんでそんな険しい顔してんだ?」
きょとんとした顔で自分を見たパンサーに、ホーマーは溜め息をついた。

ああやっぱりそういうことか。なんでコイツばっかりこういう境遇なのだろう。

「おい、パンサー。てめぇがなんか食いもん作らなきゃなんねー時は必ず呼べ」
「へ?いいけどなんで?」
「てめぇが一番わかってるはずだろーが」
「??」
「絶対だからな」

そしたらお前が料理する時は、一人の時にはなんねーだろ。


作ってくれる人がいなくなった時のためなんて言わないでくれ。食べてくれる人がいる時のためにしろ。


END
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ああ文章難ひぃ……。パンサーは炊事洗濯なんでも来い。所帯じみた子。





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