easygoing
「…で、そこの砂までとってたら日が暮れちまった、てわけか」
「うんそうそう」
そうそう、じゃねーだろうが全くオイ!おかげで今何時だと思ってるんだよ!?
しかしボールの縫い目の砂までとれって…。あの野郎、マジでどっか切れてるんじゃないのか?
「よくそこまで出来るなてめー…」
「いやァ、それがやり出すと凝っちゃってなぁ。遅くまで待たせて、すまんすまん!」
呆れて物が言えない。
どうしてこうもお気楽でいられんだコイツは。
悔しいとか辛いとか、そういう感情がないのかよ?
お前、それで本当にいいのか?
「…なんでそんなむっつりしてんのさ?」
「別にィ。てめーみてーなお気楽野郎にはわかんねーよ」
「お気楽野郎ってなにさ」
「いっつもお気楽、へらへらしてて羨ましいって話。秘訣を教えてほしいもんだね」
あ、不愉快な顔した。ちょっと皮肉が過ぎたか?
けれどそれはすぐにいたずらっぽい笑みに変わって、俺に尋ねた。
「じゃあ、俺がいつもお気楽でいられるワケ、教えてやろうか?」
「あん?」
「ホーマーのおかげ」
ばっきゃろー!!んなことイキナリ言ってくんじゃねーよ!!
「じゃあな!また明日」
俺が返答する間もなく、パンサーは闇の中へ駆けていってしまった。
なるほど。そういうことかい。
「人のせいにしやがって…」
顔が熱をもっている。
頬が緩みそうになるのを必死で堪えながら、俺も帰路へ向かった。
END
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パンサーはいきなり殺し文句を吐くんだそうなんだ。ホマの一人称ばっかですね。多分これからもそうです(ぉぃ)
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