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awkward
不器用なぎこちない落ち着かない気まずいやっかいなやりにくいどぎまぎした






雨の降る日。やっかいな奴に遭ったと思った。
言葉を交したことはある。会話をしたことはない。日が経つにつれて話しかけ辛くなる、腫れ物。
数人とは仲良くやってる彼は決して嫌われているわけではなかった。

ホーマー自身は嫌っていたが。



傘がないから雨が止むまで。何故ここに来てしまったのだろうか。黒い手はひっくり返された灰皿の片付けをしていて(“不運にも”それには水も入っていた。)黒い眼がちらりとホーマーの方をを伺った。
出ていきたかった。けれど無意味な意地が、どかりとベンチに座らせた。
腰を屈めた彼は目を見開いて、遠慮がちに
「どうした?」
と尋ねた。

多少びくついたような印象だった。ホーマーが日頃愛想の無い態度を向けている事が、反映されているのだろう。
「ないんだよ、傘」
不機嫌な声で答える。
「雨宿り?」
「まあそうなるな」
ごろん。
ベンチの上で横になる。
甲は黒く掌は白い手が、そっと吸い殻をつまんでいくのを横目で見た。
舌打ちをする。
「拾うなよ、んなもん」
「でも、片付けなきゃ」
「てめぇがやったんじゃねぇだろ、どうせ」
「……そうだけどさ」

嫌いだ、こいつ。
軽く目を閉じて。視界に入らないようにしながら思う。
もしこいつがいなければ、“ここ”はもう少し居心地が良くなるのだろうか。


「やめねぇの?お前は」
不躾な事など百も承知で訊く。
「やめてほしい?」
そこまではさすがに言えない。
「面白くねぇだろ部活」
「俺は…そうでもないよ」
強がり。くだらねぇ。
心の中で罵倒して、するほど何かが痛み出す。ムカつく。腹が立つ。何なんだこいつ。なんで、
「ホーマーは?」
知るか、と言おうとした。寸前で止まった。




沈黙。彼はゴミ箱に拾った吸い殻を捨てて、雑巾を洗い始める。
小さく謝る声が聞こえた気がして、ホーマーは静かな背中を見た。
負けた気がした。彼は自分が何に苛立っているのかを、ちゃんと知っているらしい。
洗面台の前、二本の足。走ったら速そうだと。




また盛大に舌打ちする。
反発と興味は同居していることを、今日、自覚してしまった。



END
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まだ仲良くないころ。それにしても、嗚呼まとまらなかった…orz
awkwardを辞書で引いてこんな感じだろうな昔の2人はって。
ちなみにawkward ageで思春期という意味らしいです。



あきゅろす。
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