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葡萄酒

!パロ注意!



赤ずきんに差し出された瓶には赤い色の液体が入っていた。
中で揺れて、ちゃぷん と音を出す。

「あげる。好きでしょ」

赤ずきんは満面の笑みで腕を伸ばす。狼はそれを受け取り、
「コルクスクリュー」
と手を差し出した。

「いいのかよ開けちまって」
開けながらそれを言うか。また赤ずきんは笑う。
「いいよ。病人に酒もねぇだろ」
ポン
コルクを抜くと、仄かに葡萄酒の匂いが漂った。狼は瓶に直接口をつけて、ラッパ飲みした。
「俺にも頂戴?」
瓶を手渡すと、赤ずきんも狼にならってラッパ飲みする。一口二口飲むと、すぐに狼に返した。


うららかな午後だった。ぽかぽかとした日差し。時たま吹く風が花々を揺らしていた。木の上で鳥が鳴く。
赤ずきんと狼は草の上に胡坐を掻いて瓶を回しあっていた。

「昼から酒盛りとはな」
「でも狼さんこのくらいじゃ全然平気でしょ」
「おーよ。てめぇ一本しか持ってねぇの?」
「そんなに好き?じゃあ今度はもっと持ってくる」
今度?
狼が赤ずきんを見ると、赤ずきんはかるく酔っているようで機嫌よく笑っている。
変な奴だと思った。酒の肴になるかなと身体を眺めるがどうも今は、会話のほうがそれに適しているようだった。くだらない話を繰り返して、口を大きく開けて笑いあう。食べてしまうには惜しい気がする。



気づけば日が傾き始めていた。伸び始めた影を見て、赤ずきんが立ち上がる。
「そろそろ、行くわ」
パンパンと軽く体を払って、空になった瓶を籠に入れた。
「随分しゃべっちまったな、こりゃ着くころは夜だぞ。いいのか」
「うん。どうせ泊まっていくつもりだったし、それに」
肌寒い風が吹いた。
「少し誰かと話したかったんだ。これでやっと婆ちゃんに会う気になった」
狼が目を見開くと、赤ずきんはまた笑った。けれど寂しげだった。
「ありがとな」
「悪いのか」
「ん、だから本当は早くいかねーとなんないんだろうけど」
「…」
「ちょっと、怖くて」

赤ずきんは数歩進むと「それじゃあ、また」と言って手を振った。
"また"が果たして幸せなものになるのかと狼は疑問に思わざるを得なかったが、それでももう一度赤ずきんに会いたいという気持ちがある。
「また」
赤ずきんに返事をする。家に戻ってバイクに乗れば、先回りできるな。と薄っすら考えた。





END
******************
パ ロ 。って何かしらこれパロにする意味あんのか。婆ちゃんと病気の話はかなりの確率でまた繰り出しそうな気配が。

狩人はアポロかワットかもしんない。母は多分誰でもないです。変に憎まれ役になってるかもしれない。
って続きが書かれる確率は薄めですはい。




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