ふたりぐらし(another) パンサーが二人分の皿洗いをしている。今日婆ちゃんはお出掛け中。 「なんかこーゆーの、」 新婚みてぇ。と言ったホーマーを振り返る。 「どっちが妻だよ?」 「そんなのてめぇに決まってるだろ」 はぁ、と軽く溜め息。 「お嫁に行くならもっとでけえ家に住みてぇなあ…」 「俺ん家はでかいぞ。少なくともここよりは」 「バスタブと、ファックスと、ビデオデッキがあって」 「いや、そりゃ家がでかくなくても置けるだろーが。ていうかせめてDVDレコーダーって言えよ希望くれーは…」 「そんで、庭で犬を飼うんだ!」 「それは自分で稼いでどうにかしろ」 「…養ってくれるんじゃないの?」 「うちは共働きだ」 「じゃあ家事も共同だな」 にこりと笑ってスポンジを手渡す。 「皿洗いはよろしく」 立ち位置変わって、今度は背後から、皿洗いを覗き込む。 「ていねいにな」 「くそが」 口で悪態をつきつつも、それなりに丁寧にやっているのを見て、こっそり笑ってしまう。 「なぁ、ホーマーはどういう所に住みたいの?」 「俺か、俺はなぁ」 シンクの外に沫きが飛び散る。これは後で拭いときゃいいや。 「好きな奴とならどこでもいい」 ここでも、とは言わないでおいた。 END ********************* 一応『ふたりぐらし』の続きらしい。人称がとてもわかりにくい…。 基本的にホマのほうがロマンチスト。パンサーんちは、シャワーはあるけど風呂桶はない。(ありえんのかな…?/汗) |