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混乱。
【side:蓬来 零】



座り込んでる私に近づいてくる足音。

だけど動くことは出来ない。



「1つ聞きたいことがある。」

『…後にしてくれない?会長。』



久しぶりに話す。
だけど今はそんなことを考えてる余裕は微塵もない。

断ってるのに更に近づいてくる。



「歓迎会の時…、媛乃が闇に取りつかれたというのは本当か。」

『…さぁ。知らないけど。』

「零っ!」



何を焦っているのか。
そっぽを向く私の腕を、力強く掴む会長に苛っときた。


同時に先程告げられた事実が頭の中で木霊す。



『っ、煩い!!』

「零っ?」

『うるさいうるさい!!!離せっ、バ会長っっ…!
私は…っ……王、なんて…、』



掴まれた腕を振りほどこうにも、力が強すぎて無駄だった。

動かなくなった私をじっと見詰める会長。
表情は俯いているからわからない。



「……媛乃のことは一先ずいい。
零、何があった。」

『媛乃のことは音先輩が知ってる…。私のことはもうほっといて。』

「んな訳にいかねーだろうが。」



中々引き下がらない。
何で…、何でそこまで…。

溜め息を吐いた会長はしょうがないとでも言いたそうな顔で口を開いた。



「昔の話でもするか。」

『…聞きたくない。』

「俺が勝手に話す。聞きたきゃ聞け。聞きたくなければ耳でも塞いでればいい。」



会長の過去なんて、興味ない、のに。

耳を塞ぐことなんて出来なかった。








(別に)(興味なんて…)






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あきゅろす。
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