連想ゲーム。
にやりと口角を上げるマスターは続けて口を開いた。
いいこと教えてあげようか、と。
『いいから次のポイントを…、』
「Aからスタートした生徒は1ペア残して全員脱落。この意味わかる?」
「それって…僕達しか……?」
『……。』
一体何を企んでいるのやら愉しそうに話すマスター。
しかし全員脱落なんてあるのだろうか。
他の所からスタートした生徒はそんなことないと信じたい。
「はい、じゃあ次のポイントを教えるよ。」
…自由人だもんね、マスターって。
でも自由すぎる。
愉しそうに話してたかと思えばすぐ話が変わってしまうんだから。
「副会長が好きな場所はどーこだ?答えの場所に副会長がいるよ。」
「副会長様って…、」
『…媛乃。』
「ヒントは連想してけばわかるよ。」
これ以上のヒントは無理とでも言うように消えてしまったマスターに呆然としてしまう。
……そんなことより、連想ってどうすれば…。
音先輩は私の考えてることが分かったのか、はたまた考えが口に出ていたのか、分からないがゆっくり口を開いた。
「零様、副会長様といえば…?」
『媛乃、といえば…会長?』
「では会長様といえば?」
『え…、馬鹿?』
「……。」
しーんとなる空間。
………墓穴掘ったかもしれない。
というかさっぱりわからないんだけど。
媛乃といえば…?
ひめのー、媛乃ー………、あ、媛乃って普段ツンケンして月と喧嘩ばっかだけど、実戦とかになると雰囲気変わって……ん?
『媛乃といえば火、火といえば媛乃。』
いやいや、これじゃあ全然行って戻ってきちゃってるよ。
うーん…、全然頭が冴えない。
2人してうんうん悩んでいると閃いたのか、ばっ、と勢いよく音先輩が顔を上げた。
「副会長様といえば火、火といえば調理室じゃないですか?」
『調理室…。』
「この棟で火が使えるとこといえばそこしかないですよっ。」
『っ!行きましょう、音先輩っ。』
「はい!」
急がず焦らず歩いて調理室を目指した。
(手招きをする人)
(あなたの魂がホシイノ)
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