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ガンダムSEED短編
ツンデレってこういうカンジなんでしょうか
(ディアイザ/微裏/甘め/DESTINY後)




―――再びの戦火は平和協定終決により無事、幕を下ろす。



(やーっとか、な?)

出世街道まっしぐらなエリート美人隊長であり、申し分無い美貌を誇る姫は、プラントの主な会議場を忙しなく梯子していた。

連日のデスクワークに加えて、久々の戦闘。

顔にも態度にも微塵も出さないがかなり疲弊しているのは俺の目には明らかで。


俺の姫は、漸く隊長室に戻ってきた時にはボンヤリと危なげな足取りだった。


「…ディアッカ?」


少し充血した瞳のイザークは静かに扉を閉める。

(…まばたきの回数が多いな)


「どうした?もう深夜だぞ。隊員達は普段通りに仕事をするようにと伝えたつもりだったが?貴様も早く帰って寝ろ」

まだまだ先は長い。

襲撃を受けたプラントを立て直す為にイザークも俺も、隊員達も気は抜けない。

イザークは緊張状態を保たなくてはならず、また本人も、保ちたいと、俺の前ですら敢えて気を張っている。


(…………)


俺は言葉を飲んでイザークに歩み寄り。


抱きしめる。


優しく。
優しく。
壊れちゃったら困る。


「…ディアッカ」

両腕を脱力させた状態のままでイザークはホッとした様に俺の名を呟く。が。

「離せ」

直ぐにまた気丈に振る舞おうとする。


「明日も他国への訪問がある。…帰れ、ディアッカ」

力弱い声は力強く。
受け入れる身体は拒否をする。

矛盾。


「帰れ」


俺は大好きなヒトの大好きな銀糸を掬い。
愛しい彼の身体を柔らかく撫でて。
熱を伝える。

(俺の――ものだ)


「ディ…ッ、ディアッカ!いい加減に…――ッ、」

心地好い音色を発する口唇に自分のそれを重ね、強張りを和らげる様にゆっくり味わう。


「んぅ…ぁ、はぁ…」

もたらされる音色は熱を帯び、艶を奏でる。

「…ディ…ァッ、」

広い部屋に響くのは、くちゅ…と粘着質な高音。

口唇を吸い。
熱い口内を撫で。
舌を絡める。


コクンとイザークの喉が上下した。

口唇を解放して改めて目にするイザークは蒼い宝石を涙で輝かせて、双眸をトロンとさせていた。


「飲んじゃったわけ?」

「ッ、…ん…」

羞恥で頬を紅色に染めた俺の姫は照れ隠しなのか顔を背けようとする。

「イザ」

愛称で呼んで彼の顎を指で擽る。

つと、真っ直ぐに合わされた視線の先には揺れる蒼。
濡れた口唇は小さく小さく熱を発した。


―――抱いて

と。












「ふ、…ぁ、あッ、」

ずっと我慢をしていたのは俺だって同じだ。

「…や、ぁ」

ギシ…、とベッドの軋む音。
イヤイヤと銀糸を乱れさせながらも、もっと、と欲しがる滑らかな肌。

下腹部に軽く指を滑らるだけでも、胸の突起を舌先で遊ばせるだけでも、イザークの身体はビクンと反応をする。


「…ひゃっ、ぁッ!!」

無防備な白い裸体で、快感を伝え続けている欲の塊に舌を這わせれば、下肢をビクつかせて、より一層の快楽を含む音で姫は鳴く。

「だ、ダメぇ…ァん」

「ダメなの?イザ」

「ディ、…ディー…」

イザークも俺を愛称で呼ぶ。


困った様に、やめちゃうの?と続きを促すが如く姫は小首を傾げて俺に助けを求める。


抱かれている時のイザークは素直だ。
もっと…と求めるように腰を艶かしく動かして俺に甘える。
そして、そんな風にして甘える姿態に俺は弱い。


「イザ…可愛いよ」

闇夜でも分かるほどに白い無垢な肌を撫でながら再び、イザークのヌルヌルになった性器を舐めあげれば、背中を反らして快楽に身を踊らせる姿が拝める。


「は…ァあ!!んん…ッ」

「イザ…」

イザークの性器を手に持ち変えて、俺は姫の顔を覗きに覆い被さる。


「ディー…ッ見ちゃ…やぁ」

「可愛いよ、イザ…好色らしい」

「だっ…て、キモチ…イからぁ…アッ、」

「…ね?俺の、イザがして」


綺麗な姫の手に俺の欲望を導いて、互いに互いの性器を相手に扱かせる。

先走りで濡れそぼった俺の性器をイザークはおずおずと擦り始める。


イザークが俺のモノに触れている、その事実だけで先走りは溢れ出す。


「…ッふ、いいよ、イザ…スゲー気持ちイイ」

イザークの性器を扱くスピードを早めるに連れ、俺の性器を上下させる動きが早まっている事に、果たして本人は気が付いているのだろうか。


「あぁ…ぁん、ディー…も、イっちゃ…ぅ」

「はぁ…ぁ、イザ…」

ビクビクと震える白い内腿。
ほんのり桜色に色付いた頬や胸元。

くちゅくちゅと鼓膜を通して快楽に溺れる粘着質な音が発汗を促す。


「イザ…すきだ」

耳朶を吸って囁けば「出ちゃ…ぅッ」とイザークが身体に力を入れてキスをおねだりする。


「ディー…すき…ッ、」
「…………っ!!」


頭が真っ白に。
おねだりされたキスは昂った気持ちからか優しくは出来なかったものの。

互いにビクンッと身体を痙攣させて吐き出した欲はいつになく白くて濃厚だった。


イザークの快感も。
俺の快楽も。
ビクビクと小刻みに全身を震わせている彼の腹や胸元に飾られた。


否。

汚した、そう表現するべきか。



息も絶え絶えなイザークの身体に散った白濁を適当なタオルで拭い去る。


イザークは余韻に浸っているのか恍惚とした顔で俺に柔和に微笑んだ。


「ディー…きもち…よかったぁ?」


(可愛過ぎるだろ、マジ)


イザークを引き寄せて額に口付けを贈る。


意味を読み取ったらしいイザークは「ディーもきもちよかったなら…うれしい」と俺の首元に頭を擦り寄らせて仔猫の様に甘える。



「ディー、すき」

「………イザ?」

「すーき」

俺の首筋をペロッと舐めて「しょっぱい、ディー…」とクスクス笑うイザークは幸せそうで。


(あと数分も経たずに寝るな、この状態のイザは)


「イザは、甘いよ」

同じく首筋を舐めてそう伝えたら、姫は「ウソツキ」と返して寝息をたて始めた。


(ウソツキ、ねぇ…まったく、)


(このツンデレ姫)





*end*

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