黒バス I want you to say… [黄黒] 「黄瀬くん、しりとりしましょう。」 突然の登場。 まぁこれにはいい加減に慣れたわけで。 今回俺が驚いたのは、黒子っちにじゃなく、その台詞。 「…えーと。構わないんスけど、一応聞かせてくださいっス。…何で突然!?」 「いえ、別に…何となくです。」 ぷいっと横に顔を背けながら呟く。 とても可愛らしく、抱き締めたくなるような仕草だったが、腹に一撃を貰うのは嫌なので止めておく。 「始めていいですか?」 「あ、どうぞっス!」 返事をしながら着替えを始める。 いつもの過酷な練習をこなした後にしりとりというのも…なんとも平和である。 「…[りす]です。」 「あ、意外と普通っスね。えーと…」 何か考えているのかと思ったが、普通の返答で安心する。 後ろからじーっと見つめてくる視線を感じるが、気にしないことにして思い付いた言葉を言う。 「す…[すいか]っス。」 「…。では…[からす]で。」 何故かむすっとした表情になる、彼。 意味がわからないので、しりとりを続行することにする。 「えーと…じゃあ[ストレス]とか。」 「……。[スイス]です。」 なんで更に機嫌が悪く…? …いや、それ以上に…また[す]? 偶然なのか、それとも狙っているのか…。狙いがわからず戸惑うが、じっと見上げてくる視線に、先を促される。 「す…す…[水筒]。」 「…[ウグイス]。」 …え、あの、黒子っち? これって新手のいじめかなにかっスかね? 「黒子っち…何か狙ってるんスか?」 「いえ…別に。お付き合いありがとうございました、さようなら。」 「え、ちょっ。待って黒子っち!」 荷物を持って去ろうとする彼を捕まえ、こちらを向かせる…と。 「…なんでそんな顔、真っ赤なんスか?」 「別に…何でもないです。離してください。」 「本当に…今日は何か変だよ黒子っち?いきなりしりとりし始めたり、[す]ばっか言わせようとし…あ。」 何を言わせたかったのか、やっとわかった。 まさか、こんなことを言わせたかったとは…普段の彼とはかけ離れすぎていて、思い付かなかったのだ。 「もー…黒子っち、素直じゃないんだから。」 「…抱きつかないでください、イグナイトかましますよ?」 一回り小さなからだを、腕のなかにすっぽりと収めてやる。 特に抵抗がないそれは、こうなることを予測していたのかもしれない。 「黒子っち、続きしよう?」 「…[ウグイス]、です。」 彼が欲しがっていた、その言葉を口にする。 その後の彼の表情は、目に浮かぶようで。 「[好き]、黒子っち大好き!」 言わせる、じゃなくて、言って欲しい。 そんな気持ちが込められたしりとりも、たまにはいいだろう。 「次、黒子っちっスよ!」 「[きりん]。」 「黒子っち酷い!」 うるるるるー\(^o^)/ リア友が好きな黄黒ー♪← [*前へ][次へ#] |